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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

伝統的な左官の技術で 自然の美しさを引き出す
甲州左官工房 代表 田平康一

 
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インタビュアー 宮地真緒(女優)
宮地 山梨県甲府市の甲州左官工房さんにお邪魔しています。まずは田平さんの業界歴をお聞かせください。
 
田平 20歳からこの仕事を始め、今年2020年で20年目になります。コンクリートの建物で経験を積み、24歳の時に独立しました。
 
宮地 左官一筋なんですね。ところで、先ほどからこの場所がすごく趣のある空間だなぁと思っていました。ここは作業場ですか?
 
田平 作業場というより私の“遊び場”です。ここで新しいアイデアを試すんですよ。
 
宮地 自然に囲まれたアトリエのようで素敵です。実際の業務内容も教えてください。
 
田平 左官工事を全般的に行っています。マンションや店舗、公共工事、それに土蔵や社寺などの壁を塗らせてもらうこともありますよ。今年は文化財の神社の修理もさせていただきます。また、お客様のお好みに合わせてオリジナルのデザインをご提案させていただくこともあり、山や川や海などから素材を採ってきて壁をつくることもあるんです。自然の素材には力があるし、とてもきれいだと思います。
 
宮地 ご自身で材料を集めてくるとはすごいなぁ。田平さんは一般的な左官職人さんのイメージとは異なるように思いますよ。
 
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田平 それを良しとしてもらえると助かります(笑)。左官には無限の可能性があると思うんです。左官の技術による塗り壁はとても古くからあって、日本で現存しているものでは1200年以上前の法隆寺の壁画が最古のものと言われています。エジプトのピラミッドの中には、4000年以上前の漆喰工事が今でも残っていて、しかも現在と同じ壁の構造になっているそうですよ。ある日「塗」という漢字の起源を調べたところ、そこにははっきりと「どろをこてでぬる」と明記されていました。「塗る」という行為の始まりは左官にあるということなのではないでしょうか。
 
宮地 長い間、脈々と受けつがれてきた技術なんですね。
 
田平 尊いものだと思います。ただ私にとっての技術とは、自然なものを自然のままに見せられれば良いとも思うんです。私は道端の草花でも石でも美しいと感じます。どうすれば彼らをきれいに見せられるのかといつも考えているんですよ。

宮地 人の手による技術を見せるのではなく、自然をそのまま見せることが自分にとっての技術であると。そのお考えは素晴らしいですね! 今後のご活躍も期待しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
いつまでもどこかに向かう途中にいて、ワクワクしていられれば何よりです。
(田平康一)
 

:: 事業所情報 ::

甲州左官工房

本店
〒400-0114 山梨県甲斐市万才101-29

工房
〒400-0856 山梨県甲府市伊勢4丁目26-9

ホームページ
https://www.koshu-plasterer-craft-shop.com

 
 
 
 

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