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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

職人は社長自ら育成 
丁寧さが信条の塗装会社

 

みらいホーム流の仕事を社長自ら伝授

 
熊坂 ただ暗い色と言っても、あまり黒すぎると熱を吸収して夏場は室内が暑くなってしまう恐れがあります。最終的にはお客様のご要望を尊重しますが、山本さんのように後悔していただきたくはないので、プロとして、こうして一言お伝えするようにしています。
 
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山本 ああ、熊坂社長ともっと早く知り合っていれば・・・(笑)。ご自身も現場には出ておられるのですか?
 
熊坂 ええ。昼間は職人として現場に出て、作業が終わってから事務仕事などを行っています。一職人時代は作業が終われば1日の仕事も終わりでしたが、経営者となるとそうもいきません(笑)。お客様との打ち合わせなどで現場に出られないこともあるものの、できる限り現場に出て、作業ができない時も職人に指示を出したり、アドバイスをしたりするようにしています。特に新しい職人が入った時には経験の有無に関わらず、しばらくは一緒に現場に出て“みらいホームのやり方”を覚えてもらうようにしているんです。
 
山本 つまり、キャリアのある職人であっても、入社後しばらくは研修を行うと。
 
熊坂 はい。技術はあっても仕事が荒い、なんていう場合も想定して、そうしています。研修では作業の仕方はもちろんのこと、現場の近隣への配慮も含めて指導を行っているんです。
 
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塗装はとことん丁寧に仕上げることを信条としている
山本 近年、職人の世界では、従来のような師弟制度が廃れて、必ずしも“経営者=親方”ではなくなりつつあると聞きます。そんな中で、御社のように会社の社長自らが率先して自分の背中を社員に見せる、というのは素晴らしいことだと感じますよ。それによって社員もやりがいを感じるだろうし、多少辛くても「頑張らなきゃ!」という気持ちになるでしょう。
 
熊坂 そうですね。私も駆け出しの頃、親方との技術力の違いを目の当たりにしました。親方の作業は自分より数倍も速いうえに、仕上がりの良さも親方のほうが格段上だったんですよ。そうした経験があったからこそ、親方のようになりたいと思いましたし、いつか独立もしよう、という目標を持つことができたのです。