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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人の最期に寄り添う仕事 納棺師がつくる別れの時
命杜 代表 野口真瑚

 
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インタビュアー 濱中治(野球解説者)
濱中 今回は、納棺師としてご活躍されている命杜(みこと)の野口代表にお話をうかがいます。私の父が亡くなった際に、納棺師の方にはお世話になりました。とはいえ、読者の中には具体的なイメージが湧かない方も多いと思いますので、詳しい仕事内容を教えてください。
 
野口 濱中さんがおっしゃった通り、亡くなられた方のお体をきれいに整えて、お棺に納めるまでが私たちの仕事です。お体をお風呂に入れて清める「湯灌」や、顔色や表情を整える「エンゼルメイク」なども行っています。
 
濱中 納棺や湯灌に特化した専門職ということですね。野口代表は、まだ20代とのこと。お若くしてこの道に進まれたきっかけは何だったのでしょうか。
 
野口 私は高校生の頃から葬儀会社でアルバイトをしており、その中では、時に「故人やご遺族に何もしてあげられなかった」と省みるような経験もありました。そこから納棺師という仕事を知り、もっと自分にできることを増やしたいと思ったのがきっかけです。専門の会社で経験を積み、2025年11月に独立しました。
 
濱中 十代の頃から、さまざまなお見送りの形を見守ってこられたからこそ辿り着いた道だったと。それにしても、実際の現場では、かなり繊細な技術力が求められるのでしょうね。
 
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野口 そうですね。例えば「口元を整えてほしい」といったご依頼でも、状態によっては難しい場合も少なくありません。それでも、筋肉を丁寧にほぐしながら、できる限り自然なお顔に近付けられるよう努めています。より高みを目指して、まだまだ勉強の日々ですね。
 
濱中 なるほど、見た目を整えるだけでなく、“その人らしさ”を再現するお仕事でもあるんですね。
 
野口 はい。エンゼルメイクも、特別なメイクというよりも、その方の雰囲気に合わせて自然に仕上げることを大切にしています。血色を少し整えるだけでも、ご遺族の方の安心感は大きく変わりますからね。