小松　苦しんでいる我が子を見ていられない。私も自分で猫と暮らしているので、その気持ちは痛いほどわかります。そうおっしゃる飼い主さんの言葉で私も安楽死を選択しそうになりました。でも、「獣医師としてできる限りの手段を取るべきだ」と考え直して、治療に専念したんです。すると、その子は元気になってくれました。私は「やっぱり諦めてはダメだ」と実感しました。自らの責任を全うするべきだと、あらためて決意しました。
 
タージン　飼い主さんにとって獣医師は最後の頼みの綱です。命を預かるお仕事は数々のご苦労もあると思います。でも、小松院長はその責任を十分に果たしていらっしゃると感じますよ。それを踏まえて、小松院長から飼い主さんにメッセージをお願いできますか。
 
小松　やはり、定期的に健康診断を受けていただきたいということですね。動物は病気になったら病院に連れて行くという考えが一般的です。でも、人間と同じで病気を予防することが何よりも重要なんです。飼い主さんにもこの意識を持っていただきたいんです。
 
タージン　そのお言葉を一人でも多くの飼い主さんが理解して、健康で長寿のワンちゃんネコちゃんが増えると私も嬉しいですよ。それでは将来の抱負はいかがでしょう。