400字の作劇で子どもの豊かな心を育む
インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
武田 はい。もともと私が演劇部をつくるために学んだ内容がヒントになっていまして。それを小学生から高校生までを対象に、発達段階に合わせて無理なく実践できるようアレンジしています。
亀山 私も小中学生に野球指導をする機会が多いので、非常に興味があります。具体的にはどのような内容なのでしょう?
武田 小学1~2年生ではジェスチャーゲームを通じ、動物をはじめとしたさまざまなものになりきったり、グループで場面をつくったりするなど、身体を使って表現しながら他者と関わる体験を通じてコミュニケーションを学びます。そして、3~4年生以降は400字スキットという寸劇創作ワークに挑戦するんです。これは、400字詰め原稿用紙1枚分の台本を子どもたち自身が書き、登場人物2人・ト書きなしの対話というルールのもと、セリフだけで物語をつくるんです。さらに上級学年では、その台本を使ってグループで演劇として発表します。創作を通じて他者理解や自己肯定感を育むカリキュラムとなっています。