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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

相談しやすく安心できる  信頼感溢れる行政書士
サヤカ行政書士事務所 代表 田中仁人

 
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インタビュアー タージン(タレント)
タージン 大阪狭山市のサヤカ行政書士事務所さん。事務所の応接セットの脇にピアノがありますし、奥様が手がけたというエッグアートや、彩色を施したアンティークのコーヒーカップが飾られているなど、事務所らしくない雰囲気で、とてもリラックスできます。まずは事務所開設までの歩みについて教えてください。
 
田中 私は鹿児島生まれで、父が転勤族だったものですから一時佐賀に住んだ後、小学生の時に大阪の堺へやって来たんです。大学を卒業してからは市役所に入り、62歳の定年まで40年間勤めました。図書館での業務に始まり、建設部では100円バスの運行の立ち上げ、駐輪場整備、防犯灯のLED化、企画課では市町村合併、総務課では国勢調査と、まったく異なる分野でさまざまな経験をしました。
 
タージン 市役所勤め一筋で、それだけ幅広い業務を経験したとは驚きです。100円バスというのは、ひょっとして「さやりんバス」のことですか?
 
田中 よくご存じですね! 当時の市長が選挙で掲げた公約の一つで、なぜか私がプロジェクトチームの一員に任命されました(笑)。地図上にコンパスで円を描き、すべての市民の方々が5分以内で最寄りのバス停に着けるような路線を設計しました。
 
タージン 定年後は行政書士という異業種に挑戦したのはなぜなのでしょう。
 
田中 未経験の分野に挑むことに、私は大きな意義を感じていました。公務員として長年行政事務に携わる中で、一定の年数を経れば試験を受けずに行政書士の資格を取得できることを知ったんです。それで、定年退職後の新たな挑戦として独立を決意しました。当時、行政書士としての実務経験はゼロ。それでも2018年、自身の事務所を開業しました。一件一件のご依頼に全力を注ぎ、最初は学びの場として無償で対応することで、信頼と経験を積み重ねてきました。
 
タージン 何と!? それは思い切った挑戦ですね。お客様も「どういうことなんだろう」と驚かれたでしょう。
 
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田中 年齢的にも、お客様はこちらがベテラン中のベテランの行政書士と思っていたでしょうね。それなのに無料と言われるので、かえって不安になったかもしれません。もちろん経験を積んだ後は、通常の報酬をいただくようになりました(笑)。私が大事にしているのは、お客様のお話をじっくりと聞くこと。求められていることをしっかりと把握し、解決策を探るよう努めています。とは言っても、すべてに精通しているわけではないので、初めて聞くような依頼を受けたら、「少し勉強して調べさせてください」と断りを入れてから対応を考えることもあります。まずはお客様のニーズを把握し、官公庁と協議を行い、必要があれば弁護士らほかの専門家とも連携を図りつつ、解決の道を探っていく。こうした対応ができるのは、私が長く行政で働いてきたノウハウがあるから。それを上手に活用していくことが強みだと考えています。