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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ITスキルも身につく
お寺の中のB型事業所

 
 
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木村 いつかはここを巣立っていって社会で活躍してもらうことが最終目標であり、そのための“助走期間”として、伴走するのが私たちの役割だと考えています。スタッフが大阪青年会議所で役員をしていた経験から、経営者とのコネクションも多く、職場体験などを依頼しやすいのも一つの強みですね。おかげさまで、全国的なB型事業所の平均工賃を上回る水準で、利用者様に報酬をお渡しできていまして。単なる作業ではなく、スキルや経験を活かした“仕事”として取り組んでいただける環境づくりを大切にしています。
 
鶴久 それはすごいですね。職場体験などから就労につながる可能性もあり得ますし、大きなメリットと言えますよ。また、ともいき工房さんは「大阪意思決定支援部会」の活動にも関わっておられるとうかがいました。どういった活動なんでしょうか?
 
木村 かつて障がいを持つ人は国から「ここに住みなさい」「この施設に入りなさい」と勝手に決められていたんですよ。現在は改正されてはいるものの、まだまだ課題が多いため、本人の意思尊重を支援する活動をしています。また、サイバーセキュリティについても熱い思いがあり、福祉の仕事と並行して警鐘を鳴らし続けていきたいと思っています。インターネットの世界は、世界中の悪が入り込む無法地帯です。日本のセキュリティ意識はまだまだ低い。“日本人のセキュリティ知識は世界最下位だ”という統計が出ております。だからこそ啓発や人材育成が必要だと考えています。
 
鶴久 そういう知識が、障がいのある方々の可能性にもつながっていくかもしれませんね。お仕事をするうえで、木村代表が心がけていることも、ぜひ教えてください。
 
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木村 利用者様が何に興味を持つのか、しっかりと見極めることです。例えば、作業所でパソコンを解体してみたところ、多くの利用者様が興味を持ってくれたんですよ。誰にでも、何か興味を持つことはあるはずです。そのきっかけを見逃さず、スキルに変えていける場にしていきたいですね。
 
鶴久 私も音楽の世界で、“好き”や“楽しい”という感情が原動力になることを何度も実感してきました。素晴らしい取り組みだと思います。
 
木村 ありがとうございます。学べば強くなる。強くなればチャンスが広がる。それをみんなで楽しみながら実感していけたらいいなと思っています。
 
鶴久 これからの展開もすごく楽しみです。障がいのある方も、高齢者も、みんなが安心して暮らせる社会づくりの一助として、心から応援しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
ゲームのレベルアップのように仕事を楽しんでいます。学ぶからレベルが上がり、強くなる。強くなると、また新しい仕事に出会える。その繰り返しが楽しいんですよ。
(木村鷹弘)
 

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