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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

うまさと鮮度にこだわる 新進気鋭の鳥刺し専門店
株式会社UM/とりさし梅松 代表取締役 鳥越貴志

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 大阪府堺市に本店を置く鳥刺し専門店「とりさし梅松」を運営する、株式会社UM(ユーエム)さん。お聞きしたところ、鳥越社長は元刑務官だそうですね。
 
鳥越 はい。大阪刑務所で10年ほど、刑務官として勤務していました。ただ、私は昔から食べるのが好きで、いつか飲食店を運営してみたいという思いもあったんです。それで退職後に、から揚げ店などでの修業を経て、2023年に1号店をオープンしました。
 
畑山 それにしても鳥刺し、つまり鶏肉の刺身とは珍しいですよね。
 
鳥越 大阪府内で専門店として営業しているのは、当店以外にはほぼないと思います。鳥刺しとは、もともと鹿児島県を中心に食べられている郷土料理なんです。鹿児島県や宮崎県で生食用として丁寧に処理された鶏肉と、スーパーなどで一般的に販売されている加熱処理を前提とした鶏肉とでは、処理の方法がまったく異なるんですよ。
 
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畑山 一般的な鶏肉と処理の仕方から違うとは知りませんでした。
 
鳥越 そのうえ、出荷時には雑菌が付いていないかを精密に検査しており、行政に認可されたものだけが流通しているんです。当店ではもちろん、生食用として認可された鶏肉を仕入れています。さらには南九州の食文化である鶏の生食文化を絶やさないために発足した「とりさし協会」から大阪府内で唯一の認証を受けており、安心かつ安全で、味の良さと鮮度にこだわっているんです。よろしければ畑山さんも、お召し上がりください。
 
畑山 ありがとうございます。・・・歯ごたえがあってうまい! それにこのタレもおいしいですね。これはやみつきになります。
 
鳥越 そう言っていただけると嬉しいですね。実はそのタレは、鳥刺し専用につくられた醤油なんです。もともと九州地方では甘みのある醤油が主流で、その醤油にダシを加えて仕上げてあるんですよ。