農業の魅力を次世代へ
未来を開拓する生産者
おいしいお米を必要なタイミングでお届け

永田 そうなんです。もともと農業協同組合、JAの職員だった父は、仕事をしているうちに地元地域の生産者が年々減っていることに危機感を抱き、「それならば自分が生産者になるしかない」と一念発起して、1987年に独立したそうなんです。さらに並々ならぬ苦労を重ね、2003年に法人化し、今に至ります。
タージン 永田社長もお父様の背中を見て、農業の道へ?
永田 心の片隅では継ぐ意思はあったと思いますが、最初は明確に跡を継ぐという気持ちはなかったんです(笑)。私は車が大好きなのもあり、高校卒業後は自動車の整備学校へ進学し、国家資格である自動車整備士の資格も取得しました。車というよりは、エンジンがついた物が好きなんですね(笑)。
タージン 畑違いの勉強をしてこられたんですね。でも、農業には農業機械が欠かせませんから、自動車整備士の知識・技術も活かせそうです。
永田 おっしゃる通り、学んだ知識も活かせる農業に興味を持ち、就農を決めたんです。専門学校を卒業後は、弊社の2代目に就任し、現在は経営と販路開拓を担う一方で、機械の整備や修理も行っています。実は、生産の現場と年間計画を仕切っているのが弟なんです。弟は県立農業大学校出身でして、約1300反におよぶ作付面積をどのように使うか、綿密に計画を立ててくれています。今は、弟の知識や技能に裏付けされた栽培技術と、農業に携わってこなかった私が提案する、ほかの農業者には思いもつかない新しい栽培方法の発案が、弊社の持ち味になっています。

永田 滋賀の西エリアだと、一番大きな農家ですね。1300反のうち、お米は800反ほどです。
タージン 大規模な農家さんなんだなぁ。ホームページには、さまざまな品種のお米も掲載されていて、どれもとてもおいしそうですね。
永田 ありがとうございます。弊社では、約11種類の品種を育てています。コシヒカリ、ミルキークイーン、それから滋賀県一押しの品種、みずかがみなど、弊社の低温貯蔵庫で保管し、年間契約してくださっているお客様のお好みに合わせて、おいしいお米を必要なタイミングでお届けしているんです。
タージン 必要なタイミングで、というのが良いですね。お米はとにかく保管が難しいと聞きます。低温貯蔵庫は一般のお客さんの家にはないわけですから、プロが保管し、必要なタイミングでお米を届けてくれるというのは実に画期的なサービスですよね!