B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

子の自立心育てる学習塾
併設の駄菓子屋も学びに

 

自分で気付いて成長する瞬間を“待つ”

 
glay-s1top.jpg 学習時間と休憩のメリハリをつけられる環境
学習時間と休憩のメリハリをつけられる環境
亀山 こちらでは各自でタブレットを活用して授業を受けるスタイルといい、生徒一人ひとりの自主性を大事になさっている印象を受けました。
 
松本 そうなんです。各曜日の指導は決まった時間内であれば、自分で休憩をとるタイミングや学習の進め方を決めるので、部活をしっかりやってから来ても、睡眠時間をとるために時間を30分残して帰るのも生徒の自由です。もちろん、時間をフルに使って勉強してもらっても大丈夫ですよ。
 
亀山 スケジュールの管理も自分次第というわけですか。席を並べていても、学年も違えば習熟度も違うでしょうしね。
 
松本 あと、自立型を強調しているのにはもう一つ理由があります。私は学校教員だったからつい何でも教えたくなるものの、教え過ぎると私の指導で満足し、学びが完結してしまうことを危惧しているんです。生徒たちにはもっと突き抜けるぐらいに成長してほしいので、個別学習を基本にしつつ、わからないところがあれば質問してもらう方式にしました。最初は質問できない子も多いので、こちらから声をかけて困っていることや質問がないか確認し、自分から聞けるようにコミュニケーションをとるようにしているんです。経験を積み重ねることで、みんな次第に自分から動けるようになっていきます。なんでも教えすぎるのではなく、生徒のアクションを“待つ”ことも大事にしているんですよ。
 
亀山 教え過ぎない、待つのが大事と聞くと、子どもと親の関係と同じですね。子どもが失敗しないように親が世話を焼き過ぎると、ミスした経験から自分で学ぶ機会が失われてしまうから、肝心なときに大失敗をやらかしてしまうとよく聞きますし。
 
glay-s1top.jpg
1階に併設する駄菓子屋は子どもたちの憩いの場
松本 その通りですね。当塾は、「行動」と「考えて動く」をかけ合わせた「考動」という言葉をコンセプトにしています。勉強も失敗に失敗を重ねた先に成功があると思うんです。今の学校は、中学生になってもたくさん宿題を出すことで勉強から逃げられない状況にしがちですよね。決められたことをやりぬくことも大事ではあるものの、もし勉強しなかったらどうなるかを経験することも、後々、自己を律するうえで役立つのではないでしょうか。
 
亀山 野球選手も、小さいエラーを若いうちに繰り返した人のほうが精神的にはタフですよ。むしろ、つまずいた経験が少ないエリートほど、スランプの沼が深いんです。
 
 
 
 

アーカイブ一覧

分野で選ぶ

バックナンバー

最新記事

話題の記事