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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

実戦型のバスケアカデミーで
競技を超えた人材育成を

 

頭を使ったプレーは競技以外でも役に立つ

 
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水野 もう少しゲーム練習のお話をお聞きしたいと思います。子どもたちの反応はいかがですか? 緊張したり、気後れしちゃったりする子もいるのかなと想像しますよ。
 
滝澤 そこはコーチである私の腕の見せどころですね。普通にチーム分けして戦うだけじゃなくて、もっとおもしろくなるように特別ルールのようなものを設けています。あらかじめ子どもたちに制約を伝えて、より“ゲーム性”が高まる工夫をしているんです。例えば、ディフェンスで必ずマークにつく子を決めてもらってから始めたり、チーム全員にパスが回ってからゴールを決めたら5点追加したりするなど、毎回違ったテーマがあると、みんなホイッスルと同時に目をギラギラさせてボールに向かっていきますね。
 
水野 それはおもしろいですね! ときには、お父さんやお母さんが見に来ることもあると思います。感想を耳にすることはありますか?
 
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実際の指導の様子
滝澤 そうですね、おおむね好評かと思います。ゲーム形式の練習が多いと、見ていても楽しいですからね。それに、さっきお話しした頭を使うという趣旨も理解していただけていると思います。決して、コーチが楽をしているわけじゃないんだなって(笑)。
 
水野 お聞きしていてハッとしたのですが、小さいうちから戦略的な思考を鍛えることって、日本のスポーツ指導ではあまり盛んではない印象があります。その辺り、滝澤代表はどのようにお考えですか?
 
滝澤 実をいうと、そこがこのアカデミーの最も力を入れたいところなんです。バスケットボールは相手の出方にどう対応するかが大事な競技で、向こうがチョキを出したら瞬時にグーで応戦するような、ひらめきと抜け目のなさが要求されます。味方とうまく連携することも含めて、バスケを通して磨かれる能力はスポーツ以外でも役に立つと信じています。私はここで将来のプロ選手を育てるより、どんな環境にも適応して状況を打開できる人材の育成がしたいと思っているんです。