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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

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山本氏の話からは、サッカーのJ1・J2リーグやプロ野球との競技環境の違いが垣間見られる。混成チームの中のプロだからこそ、社員選手と同じことをしていてはダメなのだ。しかし、その立場を共有できる仲間が周囲に常にいるわけでもない。山本氏は甘んじてそんな境遇に身を置き、孤独ともいえる戦いを12年間も日常的にこなしたのだ。
 
 

“志”さえあれば、諦めることなんてない

 
 バレーボールのプロには複数年契約はなく、単年契約だけなので毎日が崖っぷちの勝負。そのプレッシャーを跳ね返さなければ、長く現役を続けられません。仮にシーズン中に大怪我をしてプレーできなくなっても、何の保証もなくクビになる可能性もありました。ましてや僕は肩に爆弾を抱えていたし、少しでもケアを怠ると肩が上がらなくなってしまうような状況だった。だからこそ、妥協して逃げ道をつくるわけにはいかなかったんですよ。そのギリギリの状況でプロとして戦い続けたからこそ、12年間もプレーできたと思っています。
 
 そんな僕の座右の銘は“志”です。仕事に対して全力で取り組む原動力になっている言葉ですね。この言葉との出会いは中学生の時。僕と同じ鳥取県出身の元マラソン選手、山下佐知子さんが学校に講演にいらっしゃったんですよ。その時に、「志あるところに道ありき」という言葉をおっしゃっていました。当時の僕には、その言葉がすごく心に響いたんです。まだバレーボールを始めたばかりだったんですけど、すごくモチベーションが上がったことを覚えている。だから、“志”さえ持ち続けていれば諦めることなんて何一つないんだと、今でも心に思っています。
 
 これからもこの言葉を忘れずに、バレーボールの普及に努めたいです。僕は監督やコーチの仕事をするよりも、解説や若年層の指導を通じて裾野を広げる活動を続けたい。いずれは僕の指導を受けた若い人の中から、世界に通じる逸材が出てくれたら嬉しいです!
 
 
 

(インタビュー・文 佐藤学 /写真 Nori/スタイリスト 藤澤まさみ
ジャケット:12万3000円(税別)
パンツ:3万4000円(税別)
2点とも 〒104-0061 東京都中央区銀座4-3-10 TEIJIN MEN'S SHOP銀座本店
03-3564-3264 (2Fスポーツマンサイズコーナー)
グレーニットパーカー・Tシャツ:スタイリスト私物

 
 
 
山本隆弘(やまもと たかひろ)
 
1978年7月生まれ。鳥取県鳥取市出身。
 
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中学一年でバレーボールを始め、鳥取商業高校時代は全日本ジュニアやユース代表に選出される。日本体育大学卒業後にパナソニックパンサーズに入団。サウスポーから繰り出す強烈なスパイクを武器に、2004年には日本人バレーボール選手として初となるプロ契約を結ぶ。

全日本代表では、2000年の日体大時代に日米対抗戦でデビュー。2003年のワールドカップでは、ベストスコアラーとMVPを獲得するなどエースとして活躍した。

2004年アテネオリンピック予選に出場、2008年の北京オリンピックではチームを本大会へと導いた。2013年に現役を引退。

現在はバレーボールの解説者として活動する他、普及活動にも努める。2014年1月よりVリーグの排球アンバサダーに就任した。
 
 
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(取材:2014年10月)
 
 
 
 

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