B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

飼い主にも動物たちにも
親身に向き合う動物病院

 

動物たちが来たくなるような病院にしたい

 
glay-s1top.jpg
石黒 この病院を運営するうえで、皆本院長がこだわっておられることはなんでしょうか。
 
皆本 飼い主さんとの信頼関係を築くことですね。やはり、飼い主さんにとって家族のように大事なペットの命を、この病院なら安心して預けられると信頼していただくことが何よりも大事だと思います。そのために、当院ではなるべく診察の時間をじっくり取れるように予約制にしていて、より飼い主さんと積極的にコミュケーションを取るようにしているんです。
 
石黒 とてもよくわかります。私も以前、夫であるLUNA SEAの真矢君がもともと飼っていた犬を、夫や子どもたち、家族みんなで世話をしていたことがありました。犬種はパピヨンで、身体は小さいものの見た目に反して「ベンケイ」という名前だったんです(笑)。そのベンケイが病気になった際に、診ていただいた獣医の先生がとても優しい方で、心から信頼して預けることができました。それに犬も家族と離れて入院するとなると、ストレスが溜まってずっと吠え続けるなどしてしまうんですよね。そこで私がお世話になった先生は、できるかぎり犬のそばについていてあげることを許可してくださったんです。
 
皆本 それは良いですね。やはり動物からしてみると、それが欠かせない治療であったとしても、知らない人間に触られたり押さえつけられたりしたらストレスを感じるでしょうし、病院は自身に対して何か怖いことをしてくる場所だと認識してしまいますから。
 
石黒 確かに、予防接種などで注射を打たれて痛い思いをしたら、怖がってしまう犬や猫は多いでしょうね。人間でも注射が嫌で病院が怖いという子どもも多いですし。
 
glay-s1top.jpg
皆本 おっしゃる通りです。ですから、私は診察をする前と終わった後には、おやつをあげるなど、病院を好きになってもらえるような工夫をしています。ちなみに、当院の入り口のドアガラスには、犬の鼻のあとがよく付くんです。それが、内側から出ていくものではなく、外側から入ってくる際のものが多くなると嬉しいですね(笑)。
 
石黒 なるほど。犬たちが帰りたいという気持ちではなく、ここに入ってきたいという気持ちが強ければ、鼻のあとも多くなると。楽しそうに入ってくる姿を想像するとかわいいですね(笑)。それにしても、動物に病院を好きになってもらうという発想がすごいと思います!
 
皆本 ありがとうございます。動物たちが病院を怖がらなくなれば、診察にも協力になってくれやすいんです。動物が恐怖心を持ったままですと、暴れてしまって適切な診察ができなくなってしまいますからね。でも、診察に協力的だと、患部を見つけやすくなりますし、ストレスも緩和できるので、怪我や病気も治りやすくなると考えています。
 
石黒 飼い主さんはもちろん、動物たちとの信頼関係も大事にする姿勢は、本当に素晴らしいですね。