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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

消防用設備業界の発展へ
プロ意識を磨いて挑む

 

時代に即した考え方を取り入れる

 
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鈴木 松田社長は、お父様の後を継がれてこの仕事に就いたとうかがいました。
 
松田 はい。父の代では消火器を専門に扱っていました。私は、そのままでは会社を伸ばすことができないと感じまして。そこで、代表に就任した際に、従来は外注していた消防用設備の施工や管理を自社で行うようにしたんです。
 
鈴木 将来を見据えたわけですね。先代から反対意見はありませんでしたか?
 
松田 父は創業者で、会社を築いたという自負がありますから、当初は私の意見を受け入れようとしませんでした。でも、私は自分の考えが正しいと確信していたんです。その時代、その時代に合った考え方があって、それに適応していかないと何事も廃れていく。例えば、スポーツのトレーニングでも、昔は腕立て・腹筋・ウサギ跳びさえやっていれば強くなれるという考え方でしたよね。
 
鈴木 はい。今ではウサギ跳びは逆に下半身を痛めるという説が常識です。
 
松田 でしょう? 最近のプロ選手は科学理論にもとづいてトレーニングをしていますよね。その時代にウサギ跳びなど取り入れようものなら、伸びるものも伸びなくなるでしょう。
 
鈴木 プロ選手の中でも確かな実績を残してきた人は、自分の考えが正論であるという意識が強い。だから、新しいことを取り入れたがらない人もいます。
 
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松田 「代走屋」として実績を残した鈴木さんもそうですか?
 
鈴木 僕はどんな選手にも賞味期限があると思っています。次々と育つ若い選手の中には、僕を知らない選手だっているでしょう。だから僕の考えを押しつけても通用しないと思うんですよ。指導者たるもの、若い人の意見を聞き、一緒に考え、新しいことを勉強していかなければなりません。会社経営も同じではないでしょうか。
 
松田 おっしゃるとおりですね。私も次世代に向け、若い社員の意見を取り入れることが重要だと捉えています。でも、社員には「話を聞かない頑固者」と思われているかもしれませんから、意識して取り入れていきたいですね(笑)。