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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

髪と心に潤いを与える
森の泉のホスピタリティ

 

多くの人に支えられて今がある

 
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宮地 今は立派にお店を構えているわけですから、立ち直るきっかけがあったんですよね?
 
並木 ええ。その出来事の約1ヶ月半後に、そのお客様から 「予約をしたい」 と店に電話が入りました。とりあえず怒っていらっしゃらないことがわかって安堵していたら、なんと私に指名が入ったんです。これには先輩も同僚たちもびっくりしていましたね。一番驚いたのは他ならぬ私自身でしたけど。
 
宮地 ということは、そのお客様はカットを気に入ってくれていたんですね! 結果として、とてもいいスタイリストデビューになったじゃないですか。
 
並木 いや、本当にそうでした。しかもそのお客様は現在、ご自宅から1時間くらいかけて私の店に来てくださっているんですよ。時折、当時の思い出話をすることもあります。
 
宮地 今もお付き合いが? 素晴らしい信頼関係だと思います!
 
並木 私に 「名乗ったのだから最後までカットしろ」 と指示した先輩とも今でも交流が続いています。その方は今、沖縄で美容師をしていまして、時々遊びに行くんですよ。勤めていた店のオーナーも、独立に際しては 「お前なら大丈夫」 と太鼓判を押してくださり、快く送り出してくださいました。だから、お客様、前オーナー、先輩や同僚、みんなに支えられてこの店がオープンできたと思っているんです。
 
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楽しんで練習するから技術向上も早い
宮地 きっと、並木社長の謙虚なお人柄も関係しているんだと思いますよ。私の妹もスタイリストを目指して勉強中ですが、今のエピソードを教えてあげたいです。
 
並木 いやいや、恥ずかしいからやめてください(笑)。でも、「失敗を恐れないで」 とだけは伝えてもらえたら嬉しいかな。失敗は少ないほうがいいに決まっていますけど、リスクヘッジばかりを考えていたら、できることもできなくなります。大切なのは失敗を活かして次に進むこと。私は当店のスタッフにもそう伝えているんです。
 
宮地 現在、スタッフは何名いらっしゃるのですか。
 
並木 4名です。この業界では 「練習なくして成長なし」 と言われていますが、みんな勉強熱心なんですよ。私から練習を強要することはないのに、閉店後も店に残って楽しそうに練習をしています。おそらく私同様、みんなこの仕事が好きなんでしょうね。
 
宮地 美容室というのは何時間も過ごすところですから、店の雰囲気が良くないとお客様にも伝わってしまいますよね。どんなに技術が優れていても、スタッフがつまらなさそうに仕事をしている店には行きたくないと思っちゃいますから。