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どうする!? 売掛未回収!第4回

 
 
<事例4>都内にあるリフォーム会社からの相談
 
 6ヶ月前に知人の紹介で知り合った歯科医から診療所の壁紙の張り替え及びブラインドの交換等の依頼があり、すぐに対応。工事は2日程度で終了した。工事代金は約76万円。
 工事の3日後に担当者が請求書を送付して連絡を入れたところ、「明日支払います」との答え。しかし翌日になっても入金はなく、当初の支払い期日まではと思いそれ以上の連絡はせずに待ったが、しばらくしても入金も連絡もないままだった。
 リフォーム会社の社長は担当者に催促と回収を指示。担当者からの報告は、「先生と直接連絡が取れず、事務員にはたびたび伝言しているが連絡も入金もありません」というものだった。社長は診療所を訪問して直接集金してくるよう指示し、担当者は行ってきたようだったが、「『先生は忙しく手が離せないので私が必ず伝えます』と事務員が請け合ってくれた」との報告だった。
 しかし、その後も債務者からの連絡や支払は全くないということで、アシストワン社が相談を受けた。

 インターネット等で該当の診療所について調べたところ、診療時間等が判明。某日夜、担当者に代わって閉院後の時間帯に連絡した。先方の歯科医が直接電話口に出たので未払いのリフォーム代金について確認すると、「既に支払い済みであると思い込んでおりましたが、まだでしたか。それは大変失礼しました。申し訳ございませんでした」と丁寧な謝罪。そのうえ、「明日私が責任を持ってお支払いをしますので、明日まで待って下さい」との申し出を受けた。振込先と金額を伝え、電話を切った。
 回収側としては、相手と話すのは初めてで、直接会いもしないで支払いの履行を期待できるものではないと思っていたが、翌日確認したところ、全額が一括入金されていた。
 
ポイント事態に進展が見られない場合、催促や回収の担当者を代えてみることをお勧めします。それも、これまでの経緯を詳しく把握していない人に代えるべきです。仕切りなおすにあたってはいきなり交渉を再開するのではなく、これまでの約束を再確認するところから話を進めるべきです。それによりこれまでの担当者とは違うのだという認識を先方に植え付けられれば、回収率は上がります。
 
 
 
 初めの例は、当事者同士の関係がこじれ、第三者機関の簡易裁判所による支払督促→法的効力による訴訟へと進んだケースです。いたずらに時間を費やすよりは法的手続きに出たほうが互いの消耗が少なくて済むケースも往々にしてあります。この事例でも、最終的に和解が成立したのは「自分の出方にこだわったままでは互いに消耗するだけ」という意味の裁判官のとりなしがポイントでした。
 後の例で、回収を指示された担当者はなぜ先方と直接連絡を取れず、訪問しても会うことができなかったのでしょうか。答えは簡単。担当者が怠けているからです。電話をしても用件を伝えるだけだったり、ただ訪問するだけで会うための工夫をしなかったり、ひどい場合には指示を実行したと虚偽の報告をする者もいます。しかし、その者を担当に選んだのは経営者自身です。対外業務の管理はまず社内管理から。売掛の回収も、すでにそこから始まっているのです。
 
 
次回は、「経済活動における売掛の機能」について見ていきましょう。
 
 
 
 
 

 執筆者プロフィール 

玉川卓生 Tamagawa Takuo

アシストワン 有限会社 代表取締役

 経 歴 

昭和56年、大手消費者金融入社。入社後6ヶ月で支店長となり、5支店を移動しながら新規店立上げに奔走した。昭和60年、中堅消費者金融入社。不良債権回収の責任者に就任。平成2年、事業者向金融入社。取締役専務に就任。 平成16年、有限会社アシストワンを設立。 23年間金融業に携わり取得した、回収のノウハウ及び交渉術を活かし、企業・個人をアシストすることを事業目的とする。

 事業内容 

・  売掛金等管理回収サポート業務

・  調査業務(債権の調査・所在調査)

・  利息再計算(利息制限法)

 

 

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