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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

訪問介護で地域を明るく 障害福祉サービスも兼業
株式会社ハピネスなな 代表取締役 金子晴美

 
プロフィール 埼玉県出身。看護師として40年近いキャリアを重ねた後、急性脊髄炎で長期の療養を余儀なくされたのを機に、病院看護の現場を離れる。その後、(株)ハピネスななを設立し、埼玉県北葛飾郡松伏町に「訪問介護ヘルパーステーション ハピネスなな」を開設した。現在スタッフと共に、自身もヘルパーとして活躍。生活介護などの介護保険適用サービスのほか、障害福祉サービスも展開している。【ホームページ
 
 
 
訪問介護ヘルパーステーション ハピネスななを運営する、株式会社ハピネスななの金子晴美代表取締役は、看護師歴42年の大ベテラン。支援を必要とする人が住み慣れた町でその人らしく暮らせるようにと、訪問介護という未知の領域に飛び込んだ。ハードな看護師生活で鍛えたケアの実力を活かし、利用者からの信頼は厚い。そんな金子社長に、これまでの歩みや現在の仕事、スタッフへの思いについて語ってもらった。
 
 
 

看護師のベテランが一念発起して訪問介護へ

 
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インタビュアー 吉井怜(女優)
吉井 埼玉県の松伏町にやって来ました。訪問介護ヘルパーステーションを運営する株式会社ハピネスななの金子社長にお話をうかがいます。まずは、独立開業までの歩みについて教えてください。
 
金子 私はもともと看護師の仕事をしていました。18歳で准看護師の資格を取った後に正看護師になって30年余りが過ぎ、すでに還暦の仲間入りです(笑)。
 
吉井 一つのお仕事に専念されてきたのですね。それから事業を興されようと思われたのはなぜだったのでしょう。
 
金子 自分で会社を興すことになったのは、2018年に病を得たのがきっかけでした。後遺障害が残って正職員として働くのが厳しくなり、それならば自分は代表として一歩引いた立場で全体に目を配り、ほかのスタッフに介護の前線に出てもらおうと考えたんです。
 
吉井 ご病気は大変だったでしょうけれど、マネジメントであれば、現場のご経験を活かすことができますよね。
 
金子 はい。それに、私は一緒に暮らす家族の中の大黒柱ですから、何とかして働ける道を見つけようと必死でしたね。もし病気がなかったら、今も看護師を続けていると思います。