水野　甲斐代表のお仕事に対する姿勢がよく伝わります。そういえば、冒頭で甲斐代表は業界歴約30年とおっしゃっていましたね。そもそも、どのような経緯でこの業界に入られたのでしょう。
 
甲斐　中学校を卒業したばかりの15歳の頃、私は少々やんちゃをしていまして。両親にも頼らず独り立ちしようと決意し、縁あって福井県に行き、そこで仕事を探していたんです。そんなとき、同地で飲食店を経営しておられる、私の恩人というべき方に出会いました。その方は、飲食店とは別に昼間は塗装業を営んでおり、そのご紹介で塗装工事の業界に入ったんです。その方には本当にお世話になり、今でも感謝しています。
 
水野　10代の頃に良い出会いに恵まれましたね。その後、東京に拠点を移されたのは、おいくつのときですか。
 
甲斐　30歳のときに、さらなるステップアップのために上京しようと思い、単身で移住したんです。当時は東京に友人や知人もなく、まさに着の身着のままといった状態で非常に苦労しましたね。それでも、かつての知人たちに仕事で成功した姿を見せたいと思い、運送業などの仕事をしながらまずは生活の地盤を固めました。その後、新しくできた知人のつながりから、再び塗装工事の職人として働き始めたんです。
 
水野　一時は離れた塗装工事の仕事に再び就こうと思った理由が気になります。