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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 神奈川県出身。実家が土木業を営み、子どもの頃から家の仕事を手伝っていた。祖父や父、さらに叔父も同じ仕事に就いたことから、自然と土木業の道へ。その後、就職し修業を経て、2010年に独立を果たす。個人事業主として活躍し、2016年4月に法人化、(株)小山土木を設立した。職人の高齢化が進んでいる基礎工事の分野で、若い職人が集まる勢いのある会社として同業者からも注目を集めている。【ホームページ
 
 
 
住宅の基礎工事や外構工事などを手がける、株式会社小山土木。若い職人たちが社会的信用を得て、未来に希望を抱けるようにと、今年2016年4月に法人化したばかりだ。「若さと勢い、そして高い技術力が自社の強み」と胸を張る代表取締役社長の小山瑞樹氏。また、「住宅が完成すると見えなくなる基礎工事だからこそ、しっかりと取り組まなければならない。そして、スタッフが育つ姿を見るのが何よりも楽しい」とも語ってくれた。
 
 
 

若い職人に仕事に見合う報酬を支払いたい

 
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インタビュアー 宮地真緒(女優)
宮地 住宅の基礎工事を中心に、外構工事や左官工事など幅広く手がける小山土木さん。住宅の基礎工事って、コンクリートでつくった土台を置いて、鉄筋をたくさん立てる・・・という工事ですか?
 
小山 ええ。最近は耐震性を高めるため、コンクリートに入れる鉄筋の数もずいぶん増えました。
 
宮地 東日本大震災や熊本の地震も記憶に新しいですし、私は阪神・淡路大震災も経験しているので、家を見るときは基礎が気になります。見た目はもちろん、土台がしっかりしていることも大切だと思うんですよ。
 
小山 本当にそうですね。ただ、そのわりに建築業界は、基礎工事を手がける会社が少ないんですよ。職人も高齢化で数が減っていますが、ありがたいことに当社のスタッフは、みんな若くて元気のいい職人ばかりです。
 
宮地 人材を集めるのが大変な業界なのに、若い人たちが入ってくれるのは、なぜなのでしょう。
 
小山 私も短い間ではあるものの、会社勤めの経験があります。だから、どうすればスタッフがついてきてくれるか、よくわかるんです。例えば当社は、金額も作業内容も曖昧なまま仕事をするのではなく、ちゃんと見積もりも出し、納得のいく金額で工事を引き受けるようにしています。それは、若いスタッフたちに満足できる給料を支払うためなんですよ。
 
宮地 安かろう悪かろうの仕事をしてお給料まで安かったら、スタッフは誰もついてきませんものね。そのやり方を周囲に理解してもらうまでは、大変なこともあったのでは?
 
小山 まあ、苦労はありましたね。でも、スタッフはみんな私を信じてくれているのだから、うちにいる間はしっかりと面倒をみてあげたい。報酬も、仕事に見合う金額を支払うのは経営者の義務だと思うんです。