
インタビュアー 濱中治(野球解説者)
和田 リハビリテーション、コミュニティ、教育という3つのテーマを軸に、社会課題の解決に挑んでいます。その役割を担うために、デイサービス「まちカフェディSport」を立ち上げました。高齢者が役割や人間関係を失い、家から出なくなるという社会課題を解決したいと考えています。重要なのは、何としてでも家から出てもらうことなんです。
濱中 デイサービスに来てもらうための工夫が必要ですね。
和田 そうなんです。運動を強制するのではなく、喫茶店のような毎日通いたくなる居場所をつくりました。ここで誰かと話したり、コーヒーを楽しんだりする中で、自然と人との関わりが増え、新しいコミュニティができ、それぞれに役割がみつかる。この“役割を取り戻す”ことこそが、私たちが考えるリハビリテーションなんです。
濱中 コーヒーの良い香りが広がる喫茶店のような居場所が心を変化させるというのは興味深いです。他にも、同じような視点で取り組んでいることはありますか?
和田 近年、国による転倒予防の推進で転倒して骨折する人の割合は減少したように感じます。しかし、閉経後の女性が骨粗しょう症の影響から脊椎圧迫骨折を起こしています。その原因であるドスンと座ることを社会課題と捉えました。そこで理学療法士の視点で“立ち座りの動作”を追求し、福祉用具メーカーに助言、ディスカッションを繰り返し完成したのが、持ち運び可能な手すり「LOHATES(ロハテス)」です。身体に負担の少ない安全な立ち上がり動作を引き出せます。介護現場からも良い反応をいただいています。
濱中 見た目もオシャレで画期的な手すりですね。他にもランナー向けのサービス、フィジカルドックSportを運営されているとか。

濱中 素晴らしい活動です。お話をうかがって理学療法士のイメージが変わりましたよ。
和田 私たちの商品やサービスは、これまでに培ってきた理学療法士としての知識や技術を知財に変えて、一人ひとりに還元することなんです。これからも社会課題の解決に向けて挑戦していきます。
「仕事を楽しむ」とは‥
世の中の人たちが求めているものを形にすることです。その結果、身体のことに不安が減って晴れ晴れとした表情や笑顔を見ることができたときに大きなやりがいを感じますね。社会課題と向き合うことで人から必要とされることを仕事の楽しみにしています。
(和田圭市)
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