断捨離®でモノを生かし
自分、人を生かす
断捨離®で人生が好転し、管理能力も向上

義永 実は真逆で、自宅がモノで溢れていたことがありました(笑)。
狩野 義永代表にもそんなときがあったとは驚きです! 断捨離®トレーナーに至った歩みをぜひ知りたいです。
義永 私は35年間、保健師として働いてきました。後半の15年間は児童相談所に勤めていたんです。
狩野 児童相談所は本当に忙しいと聞きます。
義永 ええ、人相手の仕事ですから。特にリーダー・管理職になってからは、24時間365日、オンコール体制で、気が休まらないこともありました。仕事のストレス解消のために、休日は推し活やマラソンなど趣味の世界にどっぷり浸かっていたんです。
狩野 となると、お掃除をする時間はなくなりそうだ。
義永 そうなんです。趣味のモノがどんどん溜まっていき、床に置きっぱなしにするモノも増えていきました。モノが増えれば増えるほど、どこから手をつけてよいかわからなくなり、ますます片付けをしなくなるんですよ。
狩野 わかる気がします。そこからどのように変わったのでしょうか?
義永 きっかけは、断捨離®の提唱者、やましたひでこさんが、読者の家を訪問する雑誌の企画でした。それに思い切って応募したら、当選したんです。自宅を人目に晒す恥ずかしさもありましたが、「これをやらなければ変われない」と決意して臨んだのを覚えています。

義永 片付けてもらうのではなく、自分で必要・不必要なモノを選んでいくサポートをしていただきました。それによって、大量のモノを手放して部屋が本当にスッキリしたんです。モノが少なくなると、頑張らなくても片付くんです。私は片付けが苦手だったのではなくモノが多かったのだと気付かされました。さらに、今の自分にとって必要・不必要を選ぶ断捨離®は、選択・決断のトレーニングにもなりました。モノを俯瞰して自分で優先度を考え、選択・決断していくという力は職場のリーダーにも必要な力でした。
狩野 単に片付け上手になるだけでなく、リーダーシップを取れる力が身につくなんて、すごいですね。
義永 そうなんです。それで、「これは職場でも活用できる」と感じ、断捨離®のメソッドを職場にも導入してみました。徹底的に書類や事務用品を整理整頓した結果、業務効率が向上し、1年で職員の平均残業時間が半分になったんですよ。
狩野 それはすごい。実体験に裏打ちされた説得力があるから、企業への支援にも応用できるんですね。