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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

助ける介護はもう古い?
若き力が示す新常識!

 

介護しない介護? 力を引き出す支援

 
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石黒 お母様への尊敬の念が、ひしひしと伝わってきました。こちらにお邪魔して目に飛び込んできた多くの書籍も、今井社長が努力家であられることの証だと思います。
 
今井 ありがとうございます。自分が信頼される存在でありたいと思い、資格取得に加えて現場経験も大切にしました。有料老人ホームで夜勤などを通じて現場スキルを磨き、“自分にしかできない介護“を実現したいという想いが強くなりました。母と一緒に働く夢もあり、株式会社IMAIを設立し、2025年1月に訪問介護「えがお」を開業しました。
 
石黒 目標に向かって着実に前進し続け、夢を一つひとつ叶えていったのですね。そんな今井社長からは、介護に対する熱意が伝わってきます。ぜひ、事業内容も教えてください。
 
今井 弊社では、障がい者の方やご高齢の方のご自宅に訪問し、身体介護や生活援助を行っています。私たちが大切にしているのは「やらない介護」。できないことを代わりに行うだけではなく、“できること”を増やせるよう、利用者様の自立を支える支援を心がけています。
 
石黒 やらない介護ですか! 介護は、利用者さんのできないことを手伝うイメージがありましたが、あえてやらないという選択肢もあるのですね。確かに、必要以上に干渉しないサポートは、とても重要だと思います。私も以前、祖母の介護をしていたときに、良かれと思ってなんでも手伝っていたんです。でも、祖母は次第に足腰が弱くなっていき、今までできていたことができなくなっていきました。さらに、自身のできていたことができなくなっていく苛立ちもあり、家にいても辛そうな表情をするようになってしまったんです。
 
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今井 ご家族の優しさから、つい手を出しすぎてしまうことはよくあります。
 
石黒 ええ。そこで、いざ老人ホームに入所すると、他の利用者さんの面倒を見たり、スタッフさんと洗濯物を畳んだりと、家にいたときよりもずっと元気になっていったんです! そういった経験から、心配して過剰に世話を焼いてしまうのは良くないのだと、身をもって実感したんですよ。でも、訪問介護を利用すれば、身内ではない介護士がサポートしてくれますし、ご家族の方も安心されるんだろうなぁ。