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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

丁寧に寄り添う葬儀で
遺族の不安を払拭する

 

感染症のリスクを減らす美粧衛生師の技術

 
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名高 まさに堂々たる企業へと成長したわけですね。それでは、星野代表が葬祭業という厳粛なお仕事の中で心がけていることをお聞かせください。
 
星野 実は、私は2009年に妻を亡くしました。脳内出血で倒れ、意識がなくなり集中治療室に入ったんです。妻に少しでも長く生きていてほしかった私は、「あらゆる手段を尽くしてください」と病院にお願いしました。ところが12日間も治療を続けた結果、妻は生前の面影がまったくないほど相貌が変わったまま旅立ちました。
 
名高 奥様のために頑張ったというお気持ちの中に、後悔もあるわけですね。
 
星野 そうなんです。このとき私は自分以外のご遺族に同じ悲しみを経験させたくない、可能な限りきれいな顔の故人様を見送っていただこうと決意しましてね。そこで私は、まだ全国に8名しかいない美粧衛生師の資格を取得しました。ご遺体の冷却管理、感染症の予防処置、死化粧と着付けで高度な技術を認められたこの資格を生かし、ご遺族が安心して見送ることができる葬儀をご提供しています。
 
名高 私が特に気になるのは感染症の予防です。どのような意味があるのでしょう。
 
星野 万が一、故人様がなんらかの感染症にかかっていると、葬儀の際、ご遺族が遺体に触れることで感染する可能性が高まってしまいます。せっかくのご葬儀がさらに悲しい別れをつくるきっかけになるかもしれません。美粧衛生師はこのリスクを減らすため、遺体から漏れる血液や体液がご遺族に触れないよう適切に処置します。そして、最期の別れの瞬間に、誰もが安心して立ち会えるよう衛生管理を徹底しているんです。
 
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名高 全国に8名という美粧衛生師の存在は本当に貴重ですね。遺族にとって安全な葬儀は故人も望んでいることだと思いますよ。それに、本日お邪魔しているこちらは祭壇がとてもシンプルですし、白で統一されたホールも清潔感にあふれていますね。
 
星野 ありがとうございます。宗教・宗派を問わない弊社の葬儀は、時代のニーズに合わせることを大切にしていましてね。昔ながらの輿が乗った祭壇もご用意できますけど、最近は故人様のイメージに合わせた生花祭壇の人気が高まっているんですよ。また、弊社のホールはご遺族の控室を広めに設計しておりますから、故人様とのお別れの時間をゆっくりとお過ごしになれます。
 
名高 生花祭壇で故人の好きだった花でお別れができるとは、至れり尽くせりでありがたい限りですよ。ぜひ、星野葬祭さんならではの工夫をもっと詳しく知りたいですね。