インタビュアー 千葉真子（マラソン元日本代表）
狩俣 ありがとうございます。当店では、牛骨をはじめとしたさまざまな素材をブレンドし、さらに新鮮野菜、香味野菜、香辛料などを調和させてじっくり煮込んでつくる、旨みたっぷりの牛骨スープの塩ラーメンをご提供しています。
千葉 ラーメン店では、豚骨などのこってり系に比べ、あっさり系の塩ラーメンのお店は少ないという印象があります。
狩俣 確かに、塩ラーメンは少ないですし、牛骨塩となるとさらに減り、東京を含めたラーメン激戦区の関東圏でも10店舗に満たないかもしれませんね。牛骨塩の味は牛テールスープに近いと思います。
千葉 牛テールスープも塩味ですものね。塩が素材本来の旨みを引き立てるんでしょうか。
狩俣 その通りです。牛骨塩ラーメンのスープは透明であっさりしているものの、コクがあるのが特徴です。ちなみにラーメン業界では、リピーターの割合は男性8割、女性2割だそうですが、当店は女性のリピーターさんも多いですよ。先日、週5回も来店してくださった女性がいらして、驚いたと同時に本当に嬉しくなりましたね。
千葉 ほぼ毎日じゃないですか！ 牛骨塩ラーメン一本で勝負されているのは、味に対するこだわりを感じます。
狩俣 中でも、すべての料理の基礎となる水には強いこだわりがあります。私は飲食業界に約30年いて、うち20年は全国チェーンの大手たこ焼き店にいました。その店で徹底的に水を工夫した結果、「他店舗とは味が違う」と評判になり、全店舗中売り上げトップを記録しました。それが自信にもつながっています。
狩俣 素材や料理・飲料用の水には妥協しませんし、まだまだ進化できると思っています。何よりも「こんなおいしいラーメン食べたことない」とおっしゃっていただけるのが最高に嬉しいです。ラーメン好きの方はもちろん、学生さんも年配の方も、誰もが気軽に立ち寄れる場所を目指していきます！
千葉 どんなに手間がかかってもおいしさを追求する手を緩めない理由は、お客さんに喜んでもらいたいという強い思いがあるからなんですね。ぜひ、お店でしか体験できないこだわりの味を多くの皆さんに知ってほしいです！
「仕事を楽しむ」とは‥
お客様に「あなたがつくるラーメンが食べたくてまた来たよ」とおっしゃっていただけたとき、ラーメン屋をやっていて良かったと心から思いますね。
（狩俣康一）
