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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

子どもに自信を持たせる オンライン学習指導
株式会社SValue 代表取締役社長 飛川直輝

 
プロフィール 神奈川県出身。長らくフィギュアスケートに打ち込む中で、怪我が多かったことから、同様に怪我で苦しむアスリートを支えるため大学でトレーニング科学や医学を学ぶ。卒業後、鍼灸師として湘南鍼灸治療院を開業。特にうつ病患者と接する中で、発症を未然に防ぐためにも学生時代の勉強での成功体験が重要だと考え、2021年、(株)SValueを設立。オンライン学習システム「StaLabo」の運営を始めた。【ホームページ
 
 
 
オンライン学習指導を行う株式会社SValue(エスバリュー)。飛川直輝代表取締役社長は鍼灸師としても活動しており、医療と教育の二足のわらじを履いている。鍼治療とうつ病との関係性を研究する中で、学生時代の成功体験がうつ発症を遠ざけると考えた飛川社長。勉強面で子どもたちが達成感と自信を得られるよう、日々サポートしている。現代社会における教育格差をなくすべく立ち上がった飛川社長に、事業にかける思いを聞いた。
 
 
 

鍼灸師が教育分野に挑戦

 
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インタビュアー 鶴久政治(ミュージシャン)
鶴久 「StaLabo(スタラボ)」という学習システムを使った、オンライン学習指導を手がける、株式会社SValueさん。飛川社長は鍼灸師の資格をお持ちで、湘南鍼灸治療院という鍼灸院も運営されているそうですね。
 
飛川 ええ。小学生の頃からフィギュアスケートを習っており、怪我をすることが多く、同じように怪我に悩むアスリートのサポートがしたいと考えておりました。それで、大学でトレーニング科学や医学を学び、卒業後にはり師・きゅう師の資格を取得したんです。湘南鍼灸治療院を開業する前は、大学付属の医療施設でうつ病の患者様や難治性疾患を患っている患者様など、さまざまな疾患をお持ちの方に対し、鍼治療を行ってきました。
 
鶴久 鍼灸師としても十分に貢献できそうなのに、教育の分野にチャレンジしようと思われたきっかけが気になります。
 
飛川 鍼灸師として、鍼治療を用いたうつ病治療のあり方を考える中、発症のメカニズムについてずっと研究を重ねてきました。自信のなさから不安を抱えるようになり、それが肥大化してうつ病発症につながるケースが多いものの、逆に言えば、学生時代に自信を得られる経験ができれば、後の人生でのうつ病発症を少しでも防げるのではないかと考えましてね。そして、自信を身につけるために重要なのは“自分で課題を見つけて解決する”という過程を踏むこと。このプロセスは勉強で経験できると思ったので、そのサポートをしようと決めたんです。もともと医療現場でも教育に当たっていましたしね。