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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

元バス運転手が個別指導 オンラインでも熱血授業
個別指導堀コーチング 代表 堀哲史

 
プロフィール 神奈川県出身。学生時代から塾講師を務めるも、指導方針への迷いからバス運転手に転職。そこで教育への意欲が再燃し、学校教員、塾勤務を経て、2020年に個別指導学習塾である堀コーチングを開設した。オンライン授業を中心に小中高の数学、小中レベルの英語を教えるほか、不登校訪問支援カウンセラーの資格を生かし、不登校、学習障害などの相談にも応じている。【ホームページ
 
 
 
自身も勉強が苦手だった経験をプラスに生かし、学校の授業についていけずに苦しんでいる子どもの気持ちにしっかり寄り添う個別指導で信頼を集めている学習塾、堀コーチングの堀哲史代表。元路線バスの運転手という異色の経歴の持ち主でもある堀代表に、生徒の“わからないところがわかる”土台となったこれまでの歩み、ほめて伸ばす指導方針のことなど、興味深いテーマについてたっぷりと語ってもらった。
 
 
 

個別指導学習塾の講師から路線バス運転手へ

 
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インタビュアー 石黒彩 (タレント)
石黒 横浜市旭区で“苦手克服専門”を掲げる個別指導の学習塾、堀コーチングさんにお邪魔しています。私も高校生のときまでたびたび塾のお世話になって、すごく楽しかった記憶があるから今日は楽しみにして来ました。堀代表は以前、バスの運転手さんだったそうですね?
 
 はい、2017年頃まで神奈川を中心に走る路線バスの運転手でした。1人1台もらえる担当車に愛着がわく一方、毎朝4時起きなのが大変でしたね。通勤通学の時間帯は特に運行を遅らせられないので緊張でいつもピリピリしていましたし、週末の夜などはお客様どうしが車内でケンカを始めて仲裁に入ることもありました(笑)。それでも子どもからお年寄りまで幅広い年代の方と接することができ、コミュニケーションの良い鍛練になったと思います。
 
石黒 私もバスや電車が好きでよく乗ります。車内は小さな空間といってもあれはあれで一つの社会ですから、いろんなことが起きますよね(笑)。それにしても、運転手さんと塾の先生ではかなり隔たりがあるように感じます。教育業界との接点はいつ頃から?
 
 順番で言うと、塾で働くほうが先だったんです。教員免許を取るために入った大学の1年生のときからアルバイトの講師になり、卒業後も2、3年続けました。個別指導の責任者を任せてもらっていたものの、自分の指導方針に自信が持てなくなってしまって、バス業界に転職したというわけです。