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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

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高島さんは車が好きで、女優デビュー前はカーレースに出場していた。その資金稼ぎのためにレースクィーンの仕事をするようになり、CM出演などを経て、女優としての道を歩み始める。レーサーから女優。一見すると共通点がなく、大きな方向転換に思えるのだが、その面白味は同じなのだそうだ。
 
 

チームでつくり上げる仕事が好き

 
 たくさんの人と関わって、一つのものをつくり上げるのが好きなんです。カーレースでは、ドライバー以外にもメカニックや監督などたくさんのスタッフが集まって、一つのチームが構成されていました。女優の仕事もそれと同じです。例えば今回の舞台は集合芸術で、演出家、照明さん、演者・・・他にもたくさんの方々が一つの作品をつくるために集まっている。これもチームですよね。
 
 だから、畑は違うけどやっていることは変わらないんですよ。みんなで一つの作品をつくっていくのって、とてもおもしろい。完成すれば共に喜び合えますし、お客様の反応が良ければ、その喜びがさらに何倍にもなる。決して一人では実現できないことを、様々な能力を持つ人たちが集まり協力し合って一つのものにする。こういう協業ができる仕事だからこそ、やりがいを失わずにやってこられたと思います。
 
 
「デビューが遅かったので、目の前の仕事に全力で食らいついていった」という高島さん。ベテランの役者に積極的にアドバイスを求め、その立ち居振る舞いを見て学びながら、自分に必要と思うことを取捨選択して、自身のスタイルを築き上げてきた。では、ベテランの域に達しつつある現在、そうしたノウハウを若手に伝えることはあるのだろうか。
 
 

いつまでも元気に仕事をしていたい

 
 そうですね。聞かれれば答えますが自分から積極的に・・・、ということはあまりないかな。若い役者さんを見て、「もっとこうしたほうがいいかも」って思う時もありますよ。でも、できあがった作品を見てみると、「う~ん、あの演じ方、あれで全然よかったと思うし、素敵だな」と、学ばせてもらうことがよくあるんです。だから、私が普遍的なこととして若手の皆さんに伝えられることってなんだろうって考えると、まだまだそれを言える境地には達していないと思います。
 
 むしろ、今でも年上の方と仕事をする機会がたくさんあるので、いろいろ教えていただいていますし、まだまだ勉強中ですね。橋田先生もそうですけど、私よりも20年、30年も年配の方々が元気に働いている姿を見ると、ものすごく刺激になります。そして、私もああいう年のとり方をしたいなって思う。元気で輝いている大先輩をたくさん目の当たりにすると、自分自身も燃えてくるんですよ。
 
 30代、40代の頃は年齢を重ねることに焦りを感じる時もありました。でも今は、「ああなりたい」と思わせてくれる先輩がたくさんいるから、年をとるのも楽しいです。私も10年、20年後に、「あの人、まだ働いている」と思われるのではなく(笑)、「ああいう生き方をしたいな」と思われるようになっていたいです。それが、たくさんの先輩方に手本を示していただき、成長させてもらったことへの恩返しにもなるし、そうしたスタンスで日々の仕事に取り組む姿勢が、若い人たちへのメッセージにもなるんじゃないかって思うので、これからもたくさんのことに挑戦したいです! 
 
 
 
(インタビュー・文 佐藤学 /写真 Nori/スタイリスト 今村文子/ヘアメイク 曽我和彦)
 
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高島礼子(たかしま れいこ)
 
7月25日生まれ 神奈川県横浜市出身
 
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高校卒業後、自動車関連企業でOLとして働く。車に乗るのが大好きで、21歳の時にモータースポーツのA級ライセンスを取得し、レースにも参戦。

レース資金捻出のため、レースクイーンやモデルの仕事も始める。その後、初出演のCMを目にした松平健氏に見いだされ、1988年『暴れん坊将軍Ⅲ』で女優デビュー。『極道の妻たち』など、姉御肌を感じさせるクールで強い女性を演じ、人気を博す。

2001年には日本アカデミー賞「優秀助演女優賞」を受賞した。現在も数多くのテレビドラマや映画に出演し、活躍中。

 
 
 
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明治座新春特別公演『春日局』

公演情報 会場:明治座 〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町2-31-1

スケジュール:2015年1月2日(金)~1月23日(金)

開演時間 昼の部:12:00 夜の部:16:30

チケット料金(税込) S席(1階席、2階席)13000円 A席(3階席)6000円

 
公演特設サイト
 
 
 
 
 (取材:2014年11月)
 
 

 

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