大手化学メーカーで知財担当者として活躍

インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
田中 はい。「知財の診断士」は私の登録商標なんですよ。知的財産に関する深い知識と経験を持ち、経営に資する知財活動を支援できる専門家だと一目でご理解いただけるよう考えた名称です。
狩野 そうなんですか! ではさっそく、田中代表のご経歴や業務内容をうかがいたいと思います。
田中 私は豊橋技術科学大学・大学院で有機化学と高分子化学を学び、大手化学メーカーに就職しました。粘着テープや逆浸透膜の研究・開発を10年ほど続け、35歳のときに特許・商標などの出願や活用を進める知的財産部へ異動することになったんです。
狩野 知的財産部とはどのような部署なのですか?
田中 簡単にご説明すると、自社の発明を発掘し、特許出願・権利化することで自社の製品や市場を保護したり、ブランドを守るため商標を出願・権利化したり、知的財産権に関して他社との交渉を行うなど、知財活動全般を担当します。私は、この部署で18年間の経験を積むことになりました。
狩野 技術畑一筋だった田中代表に、なぜ白羽の矢が立ったのでしょう。
田中 知的財産を扱うには、法律だけでなく技術にも明るいことが求められます。ちょうどその頃、知的財産部に人材が不足していたので、技術者から選抜されたのだと思いますが、なぜ私だったのかはわかりません(笑)。私も社会人としてさまざまな業務を経験したいという思いを持ち続けていましたので、この異動をチャンスと捉え新たな環境に身を置くことができたんです。