
インタビュアー 濱中治(野球解説者)
飯沼 はい。弊社はもともと、乾物小売店や給食工場への食材卸業を手がけていました。しかし、中国産などの安い食材が出回り始めたことから、高級料亭向けに販路をシフトしたんです。
濱中 高級料亭に食材を卸すとなると、商品の品質にとても気を遣うと思います。その中で、飯沼社長が心がけていることはなんでしょうか。
飯沼 従業員にはいつも「自分が食べられないものはつくらないように」と伝えています。加工・製造機材の洗浄、掃除も毎日徹底して行っていますので常にピカピカなんですよ。また、魚の切り身がすべて同じサイズにつくれるようにするなどの研究も欠かさず行っています。
濱中 素晴らしいですね。高い品質でおいしい食品を加工・製造するためには、環境を整えるのはもちろん、従業員の方々の技術もあってこそのように思います。
飯沼 はい。料亭さんごとのご要望がありますし、それぞれのニーズに対応できる技術にも自信があります。また、子どもたちの工場見学も実施しており、以前、魚が嫌いな女の子が周りの友だちがおいしそうに食べているのを見て、魚が食べられるようになったんです。そのような食育につながることも非常に嬉しいですね。
濱中 それは微笑ましいですね。お聞きしたところでは、「雅幸胤」というブランドでも西京漬けなどの商品を展開していらっしゃるとか。
飯沼 はい。一般のお客様を含めたくさんの方にご利用いただいています。最近の新型コロナウイルスの影響で、外食を控える人が多く見受けられました。そこで、お家でおいしいものを食べたいというニーズからご利用される方も増えたように思います。

飯沼 いつの日か工場見学に来てくれた子どもたちが弊社の従業員として働いてくれると嬉しいですね。そのためにも、今後も妥協せずにおいしいものをつくり続けたいと考えています。弊社は明るい従業員ばかりで、社歌もつくってくれてそれをCMにも採用しました。そんなスタッフに加わってくれる子どもたちが増えてほしいと思います。
濱中 みなさんがイキイキと仕事を楽しんでいらっしゃる光景が目に浮かびますよ。これからも、熟練の技術でおいしいものをつくり続けてくださいね!
「仕事を楽しむ」とは‥
どんな仕事でも自ら楽しもうという気持ちを持つことが大事ですね。また、一緒に仕事をする仲間を家族かそれ以上の存在のように思えるようになると、より楽しくなると思います。
(飯沼雅浩)