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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

職人魂がつくり上げる 
高品質なアルミ鋳物

 

職人としてのプライドを持てる環境づくり

 
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矢部 お話をうかがっていて、田中社長はアルミ鋳造が心の底からお好きだということがよくわかりました。でも、経営者になると現場に出るのも難しくなりますね。
 
田中 そうですね。経営者としての目線とつくり手としての目線を、同じように持つ必要がありますから。私は今も毎日のように現場に出ていて、本音を言うといつまでも職人であり続けたいんですよ。自分がつくったものが形になるのはとても楽しいことですし、それをおもしろいと感じるからこの仕事を続けることができるんです。
 
矢部 そのいっぽうで、経営者として人と会ったり打ち合わせをしたりするのも刺激になりますよね。
 
田中 はい。代表になってよかったのは、外に出てたくさんの方と出会い、それによって自分を育ててもらえることですね。「ありがとう」という言葉をかけていただけると喜びを感じますし、自分自身の視点や考え方も大きく広がっていきました。
 
矢部 スタッフの皆さんには、田中社長の意欲をどのように伝えているのでしょうか。
 
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田中 実は昔、鋳造の仕事をする職人は「鋳物士」と呼ばれていました。それがいつの間にか「鋳物工」という呼び名に変わってしまったんですよ。でも、私はスタッフに「工員ではなく職人だ、という意識を持ってほしい」と話しています。自分たちの製品が実際に使われているところを目にする機会も増えたのだから、絶対に手を抜いたりプライドを失ったりしてはいけない。一人ひとりの自覚を促し、職人としての腕を存分に発揮できる環境をつくることは意識していますね。弊社は現在小ロットの製品づくりが中心ですが、今後は海外でも戦えるよう規模を拡大していきたいと思っています。設備投資の計画は立てているので、2020年頃には軌道に乗せるつもりです!
 
矢部 弘中鋳造さんの未来が、ますます楽しみですね。それにアルミがとても素敵なものだと知ることができて、今日は私にとっても勉強になりました! 海外進出に期待していますので、これからも頑張ってください! 
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
自分がつくったものを誇りに思えるか思えないか――。そこには意地を張り続けますし、結果としてそれが楽しいのだと思います。良いものをつくることでお客様の喜びがある“ものづくりの環境”の中、社員の笑顔が見られると私も嬉しいですね。
(田中和人)
 
 :: 会社概要 :: 
  ■ 社名 有限会社弘中鋳造
■ 本社 〒306-0413 茨城県猿島郡境町山崎674-7
■ 事業内容 アルミ鋳物製造
■ 設立 昭和53年4月
■ 従業員数 14名
■ 主な取引先 株式会社荏原製作所/パール楽器製造株式会社/小池酸素工業株式会社/古河電気工業株式会社/株式会社小森コーポレーション/株式会社吉田製作所/JFEエンジニアリング株式会社/東芝メディカル製造株式会社/いすずマリン製造株式会社/ニダック精密株式会社/株式会社イーエックスこくさん/太平洋機工株式会社
■ ホームページ http://hironaka-casting.jp