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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 城彰二(サッカー元日本代表)
城 テンボデザイン事務所さんは、「ピープルデザイン」という言葉を掲げ、障がいの有無を問わず、全ての人がオシャレを楽しめる服を提供されているそうですね。ブランドはどのようにして生まれたんですか?
 
鶴田 2006年頃のことです。世界中に様々なファッションブランドが溢れている中で、私は未だ世の中にないオリジナルな服を模索していました。そんなとき、祖母が車いす生活を始めることになってしまいまして。それで、体が不自由だったり、生まれつき障がいを持っていたりする方でもオシャレを楽しめる服をつくってみてはどうかと思ったんです。
 
 僕はこれまで、障がいを持たれる方にも配慮したファッションブランドというのは、聞いたことがなかったですよ。
 
鶴田 介護や医療業界では機能性を考えた専用の服がありますが、ファッション性は高くないですね。つまり、障がいのある方向けで、機能性が高いうえにオシャレな服は、世の中になかったんです。そこで、「障がい者の方もオシャレが楽しめる服をつくりたい!」という使命感を持って、事務所を構えることにしました。
 
 いい考えだなぁ。オシャレってみんなで楽しむべきものですからね。しかも、今までファッション業界が目を向けていなかった、障がいを持つ方々のために取り組まれたところがすごいですよ。
 
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鶴田 私はこれまで常に、自分に問い、自分で判断して課題を解決してきました。自分の力で道を切り拓いてきたという意味では苦労もありましたが、努力や苦労なしでは、創造につながる感性は維持できません。ですから、新しいものを生み出すためには、苦労と努力は常に必要なことだと考えて仕事に取り組んでいます。
 
 鶴田代表の考え方、まさにプロです。サッカーでも、選手は自分の判断でプレーを選択してこそ一流。誰かに言われてスタンスを変えるようでは、プロではいられません。例えば試合前にビッグマウスで自分を追い込み、高いパフォーマンスを発揮する選手は、有言実行タイプなんです。
 
鶴田 私もまず宣言し、やらざるを得ない環境をつくって成果を出すスタイルなので、プロのアスリートの方々の姿勢ってすごく参考になるし、励まされますね。「鶴田さんには才能があるからテンボの作品はすごい。」と言っていただくこともあります。でも、とんでもない。「才能のある人間なんていない」というのが私の考えです。才能がないからこそ努力を続けるし、そうでなくては何かをつくり出すことはできないと思います。