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コラム ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」第16回 モチベーションを上げるには? ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」 一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長 西村貴好

コラム
仕事に対するモチベーションを上げるのって難しいですよね。私は、モチベーションって無理に上げなくてもいいと思っています。無理に上げても長続きは難しいですし、精神的に疲れますからね。無理やりアップさせるようなモチベーションは、極端に言ってしまえば危ないクスリを服用するのと一緒です(笑)。
 
今回も皆さんと一緒に、未来を切り拓いていく言葉を獲得するためのトレーニングをしていきます。私と一緒に考えながら、あなた自身の言葉を磨く助けにしてください。
 
 

モチベーションは上げなくてもいい

 
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好評配信中のポッドキャスト、「今日もほめ達!」の収録風景
「テンション」と「モチベーション」と「健全性」という言葉について考えてみましょう。テンションとは、気分の高揚です。例えばお酒を飲んで酔っ払い、盛り上がっているときはテンションが上がっている。でも、テンションって上がりはするけど、しばらくするとすぐに下がってしまうものです。
 
それとは違い、モチベーションは持続します。なぜなら、誰かにもらったり与えられたりするものではなく、自分自身の、内から生み出される力だからです。モチベーションを発揮・継続するには、自分がやりたいこと、達成したい目標を有しているかどうかが大事になります。
 
ただ、必ずしもみんながみんな、仕事を通じてやりたいことがあったり、目標があったりするわけではありません。生活のためのお金を稼いで、余暇を使って自分が楽しめる何かに没頭する。こういう生き方も間違いではありませんよね。ですから、モチベーションは無理に上げるようなものではないんです。
 
 

働く環境を意識してみる

 
現在の職場や仕事でモチベーションが上がらないのであれば、そういうものだと割り切るか、環境を変えたり、付き合う人を変えたりしてみてはどうでしょう。そうすれば、モチベーションのスイッチが入るかもしれませんよ。
 
人間は“場”の影響を受けやすい生き物です。ですから、自分のモチベーションが上がりそうな“場”に身を置いてみる。または、自分に本気で関わってくれる人、自分が本気で関われる人を見つけて、そういう人のいる環境に自分の身を投げ込んでみれば、おのずとモチベーションは上がってくるでしょう。
 
 

健全な仕事がモチベーションにつながる

 
3つ目の言葉は健全性です。世のため人のためになること、自分自身の成長につながること。あるいは、自分のやることが、お天道様に顔向けできることかどうか。これが健全性です。自分にとっても社会的にも正しいと思う“徳のある行動”つまり、健全性があるかどうかも、“正しい”モチベーションの継続につながるのです。
 
例えば、振り込め詐欺という犯罪がありますよね。実行犯たちのモチベーションは高いです。なぜなら、お金を稼げるから。あくまでも金を稼ぐ目的だけに絞って考えれば、そのためのモチベーションはすごく高い。しかし、彼らがしていることは犯罪なので、健全性はありません。
 
よくニュース番組などで、捕まった容疑者の顔が映し出されます。お酒でも飲みすぎているのか、顔がパンパンにむくんでいますよね。飲酒をしてしまうのは、後ろめたさや罪悪感、いつ捕まってしまうかもしれないという不安からくるストレスがあるからです。人を騙して奪い取ったお金をすぐに散在して、ストレスを発散しているようでは、ダメなんですね。
 
それよりも、世のため人のためになる、あるいは自分の成長につながることをしている――という健全な信念を持って仕事をしたほうが幸せです。自分に嘘をついてないか、本当に自分がやりたいことなのかどうか、そこがしっかりと明確になっていれば、健全なことをしている証拠です。
 
私は仕事と私生活を分けずに動けているので幸せだと思います。まれに、「毎日仕事ばかりしていて、しんどくないですか」と聞かれます。でもそれって、「毎日ご飯を食べなくてはいけなくて、しんどくないですか」と聞かれることと一緒だと思っています。そんな風になりたいと思っている人は、今の自分が健全な仕事ができているかどうか、考えてみてもいいかもしれませんね。
 
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第16回 モチベーションを上げるには
 
 
(2018.7.27)

 著者プロフィール  

西村 貴好 Nishimura Takayoshi

一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長

 経 歴  

1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。

 日本ほめる達人協会オフィシャルサイト 

http://www.hometatsu.jp

 西村貴好オフィシャルブログ 

http://ameblo.jp/nishitaka217/

 フェイスブック 

https://www.facebook.com/hometatsu

 
 
 
 

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