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繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート  vol.48  マイホームパパに飽きた今、日本人の「仕事好き」を再評価したい

ビジネス 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート  vol.48  マイホームパパに飽きた今、日本人の「仕事好き」を再評価したい 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート 商業経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役副社長

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こんにちは、佐藤勝人です。10月に入って雰囲気が変わってきたね。自粛自粛って言ってたのがゆるんできた。「今日の感染者は何名です」みたいな報道よりも、「Go Toでどこそこに行こう」みたいな、楽しいことしようよ、っていうムードになってきた。私も元のようにリアルで出張に行くことが増えた。新幹線の乗車率も半分ぐらいまで戻ってきたよ。といってもまだ半分だけどね。
 
 

マイホームパパをやってはみたが
やっぱり仕事のほうが好き

 
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(株)労働調査会発行の中小建設業向け
実務情報誌に来年から連載開始。新たな
期待に応えたいと思います。
たぶん、みんな飽きてきたんだよ。ステイホームに。3月から約半年、家で家族と過ごす時間が増えて、子どもと戯れて、マイホームパパをやってみたけど、「こういうのが幸せなんだなぁ~」と思おうとしたけど、外で仕事してるほうが楽しいってわかっちゃった。気付いちゃった(笑)。
 
そりゃそうさ。だって日本は儒教の国だから。「働かざる者食うべからず」の精神で何百年も生きてきたんだから。今世界には196の国があるけど、働くことが善とされる国は大きく分ければ日本と韓国、それにアメリカとドイツの4ヶ国だけだ。アメリカとドイツはプロテスタントの国だから儒教国同様、働くことが善とされる。日本は見ようによっては「選ばれた国」の一つなわけで、だから世界経済でも主役陣の一角を担っている。
 
なのに、今は政府が自ら旗を振って「働くことは悪」の国に変えようとしている。それってどうなの、と私は思う。コロナ対応で日本は「働き方改革」が強制的に進んだけど、私たちがそれで気付いたのは、「働き方改革」の負の面ばかりだったんじゃないか。無理しない、させない。ストレスのかかることはNG、プレッシャーをかけることも駄目。――それじゃ馬鹿ばっかり増えちゃうよ。人はプレッシャーとか負荷とかを跳ねのけるからこそ成長できるっていうのにさ。
 
働くことが悪だっていう国は生活の中心に宗教がある。プロテスタントだって宗教じゃないかと言われそうだけど、カソリックとは別物なんだ。イタリアとかフランスとかのカソリックの国では労働は罰。ペナルティ。我々が急に坊主頭にしたら「何か悪いことしたの?」と聞かれるでしょう。あの感覚なんだよ。
 
でも、我々はあの感覚が馴染まない。生活の中心に仕事があるからだ。仕事とはつまり人間だ。日本人は目の前の人間に喜んでもらうことが生活の中心になっている。世界の大多数の国では生活の中心に神がいて、神を喜ばせるために生きている。向き合っている相手が全然違う。
 
 

リアルのお客さんと向き合うように
オンラインでも向き合った

 
「向き合う」という話になったから聞くけど、この半年の間にオンラインでライブコマースを始めたお店や会社は、読者の皆さんのまわりでも多いんじゃないでしょうか。もしかしたら皆さんも始められたかもしれませんね。――で、ズバリいかがです? 売れていますか?
 
私がサトーカメラの実践からアドバイスするとしたら、リアルで接客販売していたときと違うことをしようとすると、かえって売れないと思います。サトーカメラでは9月下旬に宇都宮本店で中古カメラ市を開催しましたが、オンラインとリアル市が融合した形でやりました。担当はEC事業部の三品雅一キャプテン。
 
三品くんは元リアル店舗の店長まで務めた男。リアルにお客さんが商品のことで何を聞きたがるか、店に何を求めるかに関して精通しています。そのうえで、オンラインの撮影機材の前でもリアルのお客さんと向き合うときと同じように接客し、商品の説明をした。つまりオンラインでも「目の前の人間」と向き合っていた。だから売れる。
 
でも、彼も自粛期間中の5月にオンラインだけで始めた頃は、今回ほど売れませんでした。オンラインとリアルは別物という意識が強すぎたから。ただ、それから回を重ねるうちに、そうじゃないことが感覚でわかってきた。リアルのお客さんをわかっていれば、オンラインだからって特別違うことをしなくていい。そう悟って本能的に変えた――リアルのお客さんと向き合うイメージにした――から、9月下旬の中古カメラ市が、急遽2日間延長するほど大成功したわけです。
 
もし仮に、三品くんがもっと若くて、今の「働き方改革」の風潮のなかで仕事を覚えた人だったら、どうだったろう。5月のやり方のままなんとなく続けていたんじゃないか。そもそもキャプテンにもなっていなかったんじゃないか。そう考えると、日本人の本質を無視した「行き過ぎた働き方改革」の弊害がわかると思います。
 
 

何を止めて何を続けるか
私は成長につながることを続けたい

 
私自身はもちろん、「働き方改革」とは無縁だった。兄と一緒に今の「サトーカメラ」を始めたときから、がむしゃらに会社を切り盛りしてきた。特に、経営コンサルタント業との「二足の草鞋」を履いてからは、ゴルフもスノボもパチンコもすっぱり止めて、来た依頼は全部引き受けながら、仕事中心の生活を続けてきた。仕事がイコール「相手の人間を喜ばせること」であることは最初のほうで話したとおりだ。
 
9月21日のFacebookにも書いたように、「人生とは何を続けていくかだ」とつくづく思う。何を続け、何を止めるか。何かを続けるためには何かを止めなきゃいけない。私は若い頃から、「何があってもこれをやりたい」と思う対象はなかった。ただ、その時々でベストと思う対象を選んできた。判断の基準になったのは「成長につながるか」だ。その意味でゴルフもスノボも、自分の成長につながるとは思えなかった。プロを目指せる才能があるわけじゃないのはわかっているから、そうすると趣味でやるぶんにはプレッシャーも負荷も大してかからない。自分の限界を広げようと思わない。つまり成長しない。だから止めた。
 
でも、仕事は相手がある。期待してくれる人に応えたいから自分の限界以上の挑戦をする。成長につながる。だから「仕事」を見つけたときは嬉しかった。「やった! 俺にもずっと続けたいと思える対象があった!」と思ったからだ。
 
昔の日本人は、本当の意味で国を変えてきたレベルの諸先輩方は、私が今日話したことを特に構えるでもなく、普通にやっていたと思う。「生活の中心は仕事ですか?」と聞いたら、「当たり前だろう。ここは日本だぞ」と答えたと思う。
 
日本人は働くことが好きだ。これは民族の根底にある感覚だ。それを否定して世界のその他大勢に合わせようとするからおかしな話になる。そうじゃなく逆に日本人の感覚を世界の基準として広めればいい。それぐらいの発想で、気持ちで、働こうじゃないか!
 
 
■10月21日(水)13時~16時
おかざき勝人塾リアル(第1回/全3回)
事務局 岡崎商工会議所
https://www.facebook.com/events/731754197379996/
 
■10月23日(金)13時~17時
ぎふ勝人塾リアル 事務局メイクオーヴァ
https://bit.ly/34UX7YC
 
■10月30日(金)15時~17時
佐藤勝人のオンラインセミナー
地域一番化戦略「モノが売れない時代の繁盛のつくり方 コロナ禍編」
https://bit.ly/3dnDo87
 
■11月4日(水)15時~19時
にいがた勝人塾リアル 事務局 おぐま式POP塾
 
■11月17日(火)14時~17時 
おかざき勝人塾リアル(第2回/全3回)
事務局 岡崎商工会議所
https://bit.ly/3iNyNgz
 
■佐藤勝人YouTubeチャンネル登録ヨロシク
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vol.48 マイホームパパに飽きた今、日本人の「仕事好き」を再評価したい

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ株式会社・代表取締役副社長/日本販売促進研究所・商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司・チーフコンサルタント/作新学院大学・客員教授/宇都宮メディアアーツ専門学校・特別講師

 経 歴  

1964年栃木県宇都宮市生まれ。1988年、兄弟とともに家業のカメラ店をカメラ専門チェーン店に業態転換させ、商圏をあえて栃木県内に絞ることにより、大手に負けない経営の差別化を図った。以来、「想い出をキレイに一生残すために」というコンセプトを追求し続けて県内に18店舗を展開。同時におちこぼれ社員たちを再生させる手腕にも評価が高まり、全国から経営者や幹部リーダーたちが同社を視察に訪れている。2015年からはキャノン中国とコンサルティング契約を結び、現場の人材育成の指導にあたる。主な著書に『売れない時代はチラシで売れ』『エキサイティングに売れ』(以上同文館出版)『日本でいちばん楽しそうな社員たち』(アスコム)『一点集中で中小店は必ず勝てる』(商業界)『断トツに勝つ人の地域一番化戦略』(商業界)など。新刊の『モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方』(同文舘出版)が好評発売中。

 オフィシャルサイト 

http://satokatsuhito.com/

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com/

 
 
(2020.10.21)
 

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