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ビジネス 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート vol.10 節目の10冊目でビジネス書を出すことについて考えた 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート 経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役専務

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皆さんこんにちは。佐藤勝人です。突然だけど、皆さんは自分の本を出そうと思ったことはありますか? 私としては、それぞれの業界で成功して自信がついた人が「このやり方を世に広めたい」とか、「自分の説がどれだけ受け入れられるか試したい」という理由で本を出すのは、ごく自然なことだと思います。そこで今回は、私自身の体験を交えながら、本を出すということについて話してみます。
 
 

自費出版で4万部売った1冊目

 
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中青学研で10冊目の追い込み中。中国のリポDも頼れる奴だ!
私が最初に自分の本を出したのは2002年だから、37歳の時だ。『日本一のチラシはこうつくれ』という本でした。でもこれ、初版は自費出版なんです。当時はまだ、一般の人でも商業出版を狙えることを知らなくて、有名人以外が出す本は自費出版が普通だと思っていて、出版社に言われるまま契約しちゃったんだよね。それで企画が動き始めて、途中いろいろありながら、丸2年かかったかなあ・・・。なにせ文章は素人だから内容的にはハチャメチャな本だったけど、かえってそれが評判になって、トータルで4万部も売れました。
 
でも実は、途中から版元が増刷を渋り出したんだよね。なぜって、増刷分は自費出版じゃないから。それにハードカバーで製本コストも高かったし、ビジネス書は2000部とか3000部ずつしか増刷しないから、文芸書で大ベストセラーを狙いたい出版社からすれば面倒だったんだろう。私はそれを感じ取ったから、1冊目をベースにリニューアルした企画を同文舘出版のビジネス書出版会議に持ち込んで、おかげさまで出してもらえることになり、2冊目で商業出版の著者としてデビューしました。それ以来、同文舘出版とは、著者としても当然ですが、新規の著者候補と出版社との間に入る出版会議ファシリテーターとしても、すごくいいお付き合いをさせていただいています。
 
 

中小の出版社による内容重視の本づくり

 
そんな私から皆さんに言えることは、特に有名じゃない普通の企業の経営者でも企画次第で商業出版が狙えるということと、もう一つ、その際は同文舘出版のように、無名の著者相手でも一緒に汗をかいて本当にいい本をつくろうとしてくれる出版社にお世話になるといいということです。
 
お付き合いが始まって今年でもう15年かな。同文舘出版を見ていて思うのは、とにかく誠実なんだよ。忙しい中でも企画書をちゃんと見てくれて、「これは!」と思う企画は著者と一緒になって磨き上げて、内容重視の本づくりを続けている。大手は有名人を著者に立ててその時々の注目のテーマで一山当てて、次でまた一山当てて、また次に行って、という流行追い型の本の出し方をするんだけど、同文舘出版みたいな中小の版元はあえて有名人の著者を狙わず、純粋にビジネス書としての役割を全うする実践的な内容の本づくりを追求する。そうすると、世間的には無名で裏方でも、そのテーマ関連の現場で実績を上げている人のほうが、かえってリアルでおもしろい話を持っているんだよね。同文舘出版はそういう実践的な人たちに光を当てている。だからおもしろいんだよね。
 
私が同文舘出版の出版会議ファシリテーターを買って出る理由もそこなんです。おまけが付いてるからなんです。だって、出版会議に参加すると、その道のプロたちの企画書が、居ながらにして自分の目の前に並ぶんだよ。わかりにくい箇所があって「これってどういうことなの?」と突っ込めば、その業界のプロ中のプロが、臨場感たっぷりに、現場の生の声で説明してくれるんだよ。こんな生きた勉強ができる場所は滅多にない。メチャおいしい。
 
幸いにこれからも出版会議ファシリテーターとして呼んでいただけるみたいだから、お声がかかる限りは末永く続けていきたいです。皆さんも、本が出したくなったらぜひ同文舘出版主催のビジネス書出版会議に企画書を持ち込んでください。きっと知らない世界が拓けますよ。言っとくけど、こんなチャンスはそうそうないんですよ。
 
 

販路もテーマもまだ限られる中国で私が本を出す理由

 
さて、そうやって今までに9冊の本を出してきた私ですが、このたび10冊目の本を中国で出すことになりました。2015年に企画が持ち上がってから2年。やっと年内中に発売されることになりました。やれやれ、何とかこぎ着けた。大変だったなあ。
 
何が大変だったかって、中国の出版事情はおわかりのように特殊なんですよ、やっぱり。そもそも日本ほど街のあちこちに書店がない。日本みたいに本を出したい人と出版社が意気投合すれば好きな本が出せるわけでもない。実質上の検閲があるから下手なことは書けないし、特に私みたいな外国人の著者は厳しく見られるから、万全を期する必要がある。
 
それより何より、日本語で話す時のニュアンスを中国語で伝わるようにするのに苦労しました。私が普段話しているような歯に衣着せぬ感じを生きた中国語にするのがどれだけ難しいか(笑)。もちろん、最終的には完全に伝えるのは不可能なんだけど、できるだけのことはしたつもりです。だから、ぜひ、たくさんの中国の方々に買って読んでもらいたいと思っています。
 
出版社は学研です。中青学研という中国法人があって、そこは子ども向けの本やカメラ関係の雑誌を出していたんだけど、数年前から中国もビジネス書ブームになっていて、会社的にもビジネス書をやりたかったそうなんだよね。私も私で、サトカメスタイルの本を中国で出したいと思っていた。それで現地の電通に相談したら学研の社長を紹介してくれて、会って話したらお互い意気投合して、企画が通ったわけです。
 
ただ、学研は今回の本に関して申し訳ない気持ちがあるらしい。本来であれば、カメラ・写真販売以外のことも盛り込んで一般の人も読める本にしたら13億人市場を狙えるんだが、学研としてもビジネス書の流通販路がまだまだ少ない。しかも、初めてなのでテーマをカメラ販売店向けに絞ったこともあり、基本の販路もその関連に限られる。そこが出版社として著者に申し訳ないんだって。
 
でも、最初はそれでいいんだよ。まずは中国全土のカメラ販売店関連の「優良店」と呼ばれている店の経営層にこの本を読んでもらい、彼らの変化を見て他の店の意識が変われば、中国全体のカメラ販売店の底上げができるだろう。それで「サトカメスタイル」というブランドが信用を得れば、その次は販路を広げて、カメラや写真以外の業界のテーマも盛り込めるだろう。私は一山当てて印税で儲けるために本を出すんじゃないんだ。中国の写真文化を変えるために本を出すんだ。大陸全土で“地域の人々の想い出をキレイに一生残すために”を実現するための、今回の本は種まきなんだ。
 
しかも、畑の土の具合に関しては、少しは手応えを感じている。まだまだ理想には程遠いけどね。というのも、7月に宇都宮で恒例の社内研修「サトカメエキサイティング」をやったんだけど、なんと、キヤノン中国から商圏人口3億人の華南地区の支社長が、わざわざ中国から参加してくれたんだよ! それも私たちに黙って、自発的に!
 
支社長に感想を聞いたら「グローバル企業よりもグローバル企業だ」「私たちグローバル企業が実はサトーカメラに学んでいるんだ」って。「絶対に中国で定期的に佐藤勝人経営セミナーをやる!」とも言ってくれた。嬉しいよね~。もしかしてその時には、例えば今度出る本を取り上げて、本では削ぎ落さざるを得なかった生のニュアンスをその場の言葉で伝えられるかもしれない。そうしたら本の効果も倍増! 彼らの成長も早まると思う。ああ、早く本が出ないかな。今から楽しみな今日この頃です。
 
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繫盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート
vol.10 節目の10冊目でビジネス書を出すことについて考えた

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ株式会社・代表取締役専務/佐藤商貿(上海)有限公司・総経理/日本販売促進研究所・経営コンサルタント/作新学院大学・客員教授

 経 歴  

1964年栃木県宇都宮市生まれ。1988年、兄弟とともに家業のカメラ店をカメラ専門チェーン店に業態転換させ、商圏をあえて栃木県内に絞ることにより、大手に負けない経営の差別化を図った。以来、「想い出をキレイに一生残すために」というコンセプトを追求し続けて県内に18店舗を展開。同時におちこぼれ社員たちを再生させる手腕にも評価が高まり、全国から経営者や幹部リーダーたちが同社を視察に訪れている。2015年からはキャノン中国とコンサルティング契約を結び、現場の人材育成の指導にあたる。主な著書に『売れない時代はチラシで売れ』『エキサイティングに売れ』(以上同文館出版)『日本でいちばん楽しそうな社員たち』(アスコム)『一点集中で中小店は必ず勝てる』(商業界)など。最新刊『断トツに勝つ人の地域一番化戦略』(商業界)が好評発売中。

 オフィシャルサイト 

http://satokatsuhito.com/

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com/

 
 
(2017.8.23)
 

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