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「行動科学マネジメント」
経営者たちに送る人材マネジメントの新手法

 

社員の行動にこそ焦点を当てよ

 行動科学マネジメントは、下の八割のパフォーマンスレベルをいかに上げていくかを一つのテーマとしている。
そのために、「ピンポイント」「メジャーメント」「フィードバック」「リインフォース」という仕組みを使い、行動と結果の両方に焦点を当てているのだ。
結果だけを評価すると、下の八割が自発的行動につながりにくい。行動だけを評価すると、思わしい結果が得られない。両者を評価できるシステムを整えたとき、初めて全社員のパフォーマンスレベルが向上するのである。上の二割がどんなに働いても、下の八割がお荷物になっていては会社の業績は上がらない。信頼関係を築き、全社員のパフォーマンスレベルを上げることが行動科学マネジメントの最大の特長である。

従来のマネジメントでは、社員に対する評価は年1回、多くて4回しかなかった。すなわちボーナス・昇給・昇格の査定がそれに当たるが、行動科学マネジメントの観点から言うと、これでは業績が上がらないのも当然である。
評価されるチャンスが年にわずか数回しかないのでは、成果を上げてから報奨を手にするまでに何ヶ月もかかる。時間が経ってからまとまった金額をもらっても、本人はどの行動を認められたか分からない。そのため、望む行動を繰り返そうとはしないのである。お金や昇進によって報いるのであれば、行動の直後に行うことが必要だ。これだけの成果を上げたからボーナスをあげよう、肩書きをあげようというふうに、因果関係を明確にすべきなのである。上司がこの原則を理解しないかぎり、社員に望ましい行動を続けさせることは難しい。

「表彰制度」「褒める」「認める」といった言葉をしばしば耳にするようになった。行動科学マネジメントで言うところの「リインフォース(強化)」であるが、結果を残した人にしか適用されていないのは残念なことである。業績を上げなかった人が視野の外に置かれているからだ。確かに業績を上げたときのリインフォースは重要だが、それ以外の人に何もしないのは問題だ。
行動科学マネジメントでは、望ましい「行動」をした人に対して必ず「リインフォース」する。もちろん業績についても評価するが、それとは別に、まず行動したかどうかを見るのだ。こうすることで、パフォーマンスの悪い社員に対してもリインフォースが可能になる。
行動したことを認められた社員は、再び認めてもらおうとして同じ行動を繰り返すようになるだろう。やがては業績も上向いてくる。結果だけを見て評価するのは日本型マネジメントの特徴と言えるが、それは限られた人の行動反応率を向上させるだけの効果しかない。行動科学マネジメントの見地から行動に焦点を当ててこそ、全ての社員が自発的に行動するようになるのである。

 

 

 

 

 執筆者プロフィール 

石田 淳 Ishida Jun

株式会社ウィルPMインターナショナル 代表取締役社長 
行動科学マネジメント研究所 所長

 経 歴 

日本の行動科学(分析)マネジメントの第一人者。1988年に上場企業を退社し、独立。その後、渡米。アメリカのビジネス界で絶大な成果を上げる「行動科学マネジメント」を学ぶ。帰国後、日本企業用にアレンジ、組織の8割のできない人をできる人に変える「行動科学マネジメント」は、リーダーも部下も短期期間で育成し、育成コストを削減、多店舗展開に対応できるマネジメントに再構築。 心理学の研究でも明らかになっている、叱るより誉める手法に加え、さらに行動に焦点をあてることで、精神論とは一切関係なく、科学的で実用的なマネジメントとして確立、組織を5年間で10倍にするスキームを実現。 現在、大手企業をはじめ、多店舗展開を切望する企業の社内研修を活発的に展開、ISO9001、プロジェクトマネジメントに続き、マネジメントの生産性をあげるメソッドとしてメディアの注目を集めている。東洋経済新報社「Think!」日経新聞、日経情報ストラテジー、朝日新聞AERAなど多くのメディアに掲載される。

 著 書  

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「上司のための戦略的ほめ方・叱り方 (宝島社新書) 」

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「超! 自分マネジメント整理術 」
(インデックス・コミュニケーションズ出版社)など

石田淳オフィシャルホームページ http://jun-ishida.com/
石田淳ブログ http://jun-ishida.com/blog/
株式会社 ウィル PM インターナショナル http://www.will-pm.jp/

 

 

 

 

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