タージン　高齢者への訪問介護と障がい者への居宅介護事業を手がけるパンジーホームヘルプサービスを運営する、パンジー合同会社さん。今日は池田代表にお話をうかがいます。まずはこれまでの歩みを教えてください。
 
池田　私は奈良県桜井市に生まれ、若い頃から多様な仕事を経験してきました。どれも人との関わりを学ぶことができて、大切な経験になっています。その中でわかったのは、私は競争で誰かを押し退ける働き方は向いていないということ。だから、自分らしさを大切にできる仕事を探していました。
 
タージン　その中で介護の仕事に出会われたのですね。生野区の福祉の充実ぶりに触れたことも影響したとか。
 
池田　ええ。生野区は福祉の仕組みが整っており事業所も多く、地域の方々が本当に親切なんです。その環境に触れて、「この環境なら自分も誰かの役に立てるかもしれない」と感じました。それで介護の講習を受けて初めて現場に入ったとき、お部屋を掃除するだけで利用者様が心から喜んでくださり、瞬間に胸が熱くなったんです。それで「私も誰かの役に立てる」と実感し、本格的に介護の道へ進む決意が固まりました。
 
タージン　その思いが会社設立へつながったのですね。その気付きを行動にまでつなげられるのは並大抵じゃありませんよ。行動力が素晴らしいです。
 
池田　ありがとうございます。その後、2020年12月に会社を設立し、翌年の5月に開業しました。ですが現場仕事と経営はまったくの別もので、戸惑いの連続だったんです。それでも利用者様の笑顔に支えられ、恥ずかしい思いを重ねながらも毎回きちんと勉強して、前に進んできました。