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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

店舗やオフィスにも対応 親しみやすい左官職人
蓮鶴沙 代表 浅田雄亮

 
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インタビュアー 宮地真緒(女優)
宮地 東京都町田市で左官業を営む、蓮鶴沙(れんかくしゃ)さん。浅田代表は左官業一筋に、長年のご経験をお持ちだとお聞きしました。
 
浅田 私は17歳の頃からこの業界に入りまして、10年ほどの修業期間を含めてかれこれ26年ほどの業界歴になりますね。とはいえ、未だに「もっとうまくなれる」「もっとできるはずだ」と思いながら日々研鑽を重ねています。左官の世界は、ただ壁を塗ればいいというものではなく、仕上がりの美しさや均一さ、そしてスピードと正確さが問われる仕事です。経験を重ねても、常に技術のアップデートは欠かせないんですよ。
 
宮地 熱意と誠意を持って取り組んでいる姿勢が伝わってきます。修業時代の経験も、現在の活動の礎になっているんでしょうか?
 
浅田 はい。当時の親方には普段の生活の姿勢から厳しく叩き込まれて、「男は外に出たら気を抜くな」「気を張ってこそ一人前だ」と常に言われていました。技術面だけでなく、人としてのあり方まで教えてもらったので、今でも感謝しています。
 
宮地 私も10代の頃から支えてくれたマネージャーさんがいまして。私の担当ではなくなった今でも相談することもありますし、何か悩みがあるときには「この人ならどう言うだろう」と思い出すんです。そのような存在がいるかどうかは、大人になってからの生き方にも大きく関わってきますよね。人生のお手本ですし、迷ったときに原点に帰れる場所があるのは素敵なことだと思います。
 
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浅田 今振り返ってみても、親方の教えがあったからこそ、人前に出ても自信を持って仕事ができているんだと感じますね。現在、私どもは主に住宅の外壁を塗ったり、内装を仕上げたりといった業務を行っています。左官業というと一般的には、和風建築の土壁や塀などをつくるイメージが強いですよね。でも近年は、オフィスのエントランスの壁や、飲食店のカウンターといった場面でも左官の技術が求められるようになってきています。一面だけでも塗り壁を入れることで、空間全体の印象が引き締まったり、高級感が出たりするんです。