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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

多様な現場で重機を活用 丁寧さにこだわった林業
株式会社山伸林園 代表取締役 山口寿人

 
プロフィール 秋田県出身。10代の頃、父親が営む林業会社に就職する。さまざまな現場で林業のノウハウを身に付けた後、数社での勤務を経て一念発起し、2021年に元同僚と共に(株)山伸林園を立ち上げた。伐採材粉砕業や造林請負業、造園業を中心に手がけ、全国各地で活動。さまざまな重機を駆使する施工技術の高さと、仕事の丁寧さは、厚く支持されている。【ホームページ
 
 
 
林業は、人と自然が共生するために欠かせない。伐採は山を育む大切な営みであると同時に、働き手には危険を伴う作業でもあり、安全な施工には高度な技術を要する。株式会社山伸林園の山口寿人代表取締役は、林業一筋27年で体得したスキルを駆使し、事業に取り組んでいる。「重機を使いこなすことがおもしろい」と爽やかに微笑み、人手不足の業界を活性化するべく後進の育成も視野に入れる山口社長に、熱い思いをうかがった。
 
 
 

父の誘いで、本格的に林業の世界へ

 
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インタビュアー 嶋大輔(タレント)
嶋 茨城県水戸市を拠点に、森林代採工事や素材の搬出・生産などを行われている山伸林園さん。山口社長が林業の仕事に就かれたきっかけはなんですか?
 
山口 もともと、父が林業の会社を営んでいました。私が高校を中退して困っていた時、父に誘われて入社したんです。以来、この業界一筋ですね。林業の技術を磨く中、ある時父が他界したことで、同業の別会社に移ることになりまして。ところが2社目の社長が反面教師のような方で、「自分でちゃんとした会社をつくろう」と決意し、同僚の清水伸二に声をかけ一緒に起業したんです。2023年で創業2年目を迎えました。
 
嶋 頼りになる右腕の方と独立されたのですね。きっとお父様も喜んでおられるでしょう。
 
山口 そう願っています。現在、事業の主軸は家をつくるための素材の生産ですが、そのほかにも実績が認められたことで、幅広い業務のご依頼をいただいていまして。開発や造成に伴う大規模な森林伐採や、個人の所有林の管理など幅広く対応し、樹木に関する地域のお困りごとも受け付けています。また、空港の滑走路に関わる工事もお引き受けしているんですよ。
 
嶋 へえ! 林業と言うとチェーンソーで木を切り倒すイメージでした。でも実際にはさまざまな現場で活躍されているんですね。
 
山口 はい。最近ではほとんどの作業が機械化されて業務も多様化している分、いろいろな重機を扱える楽しさもあるんです。