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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人工芝から考える 環境と健康の今と未来
株式会社AS Japan 代表取締役 小谷豊

 
プロフィール 宮城県出身。人工芝のグラウンドに可能性を見出し、2000年7月、(株)AS Japanを設立。天然素材を使用した高品質な人工芝の設置事業のほか、スタンドやベンチの建設など、スタジアム全体の構築も行う。現在はさらに、エアドームやLED技術を用いたフローリング、アルミニウムを使用したパビリオンなども手がけている。【ホームページ
 
 
 
海洋汚染の原因となるマイクロプラスチック。日本近海に流れるものの約35%が、人工芝に由来するいう。しかし、人工芝そのものに罪があるわけではない。株式会社AS JAPAN(エーエス ジャパン)の小谷豊代表取締役は、「問題は、観賞用だと知らずに購入した人工芝の上で遊ぶなど、正しい知識を持たないこと」と話す。「子どもたちに良いものを残してあげたい」という思いから、環境や健康を意識した活動を行う小谷社長。その取り組みに迫った。
 
 
 

人工芝の誤った知識が海洋汚染の原因に

 
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インタビュアー 巻誠一郎(サッカー元日本代表)
 人工芝の輸入販売・施工などを行う株式会社AS JAPANさん。B-plusには2度目の登場です。現在は環境や健康を意識した活動を行っているそうですね。
 
小谷 ええ、一般家庭向けの事業を行うにあたって、特に人工芝に関する正しい知識を身につけていただきたいと思っています。日本は芝文化が浅く専門店も少ないため、ネットに流布する誤った情報がうのみにされることも多いんです。
 
 確かにホームセンターの店員さんでも、人工芝に詳しい方はあまり見かけません。
 
小谷 中国産が増え、現在は日本で製造されることが少なくなったことで人工芝の知識や技術を学ぶ機会が減ったんだと思います。だから、観賞用の人工芝をスポーツ用のように販売したり、本来よりも高価格で販売する事態が起きたりするんですよ。
 
 それは私もアスリートの一人として問題提起したいです。観賞用の人工芝の上で遊んだら、すぐにボロボロになりますよね。
 
小谷 そうして生まれたゴミがマイクロプラスチックとして海を汚染します。日本近海に流れるマイクロプラスチックの35%が人工芝由来だといわれているんですよ。そこで弊社では天然素材の人工芝を取り扱うようにしています。