大震災をきっかけに建設業界の道へ

インタビュアー 八木裕(野球解説者)
美馬 もともと父が土木の設計会社を経営していたこともあり、私も工業高校に入り、土木工学を学びました。卒業後は設計会社に就職が決まり、故郷である徳島から大阪に出てきたのが、社会人第一歩です。その会社では、主に橋梁を専門に扱っていました。
八木 きっちり基礎を学んでから設計会社に入られたのですね。それにしても、橋梁を設計する専門分野があるとは知らなかったです。
美馬 土木設計にはいくつか分野があって、それぞれに専門の設計会社が存在します。それは、分野ごとに設計のルールが異なり、すべてを網羅するのが難しいからなんですよ。橋梁のほかには、道路、河川、ダム、トンネル、上下水道などがあります。
八木 一口に土木設計と言っても幅広いんですね! それだけ奥が深い世界なのがわかります。では、美馬社長は橋梁の設計の研鑽を磨かれていったと。
美馬 ええ。ところが、修業の末ようやく設計をさせてもらえるようになった矢先、阪神・淡路大震災が起こりました。復旧工事の現場に出る機会が増え、今後は現場で復興に力を添えたいと思うようになったんです。それで、次のステップに進むべく、建設会社に転職しました。