
インタビュアー 濱中治(野球解説者)
戸谷 不動産仲介を行っており、戸建てやマンションといった一般的なお住まいから事業用物件まで幅広く取り扱っています。目指すは、小回りのきく地域密着型の不動産会社です。伏見は私にとって、昔から慣れ親しんだ土地なので、この地域の方たちのサポートをしたいという思いが強いんです。仲介のほかには、「京都市地域の空き家相談員」として、空き家問題の相談や活用の提案をしたり、相続の相談を受けたりもしていますよ。
濱中 あらゆる面で頼れる町の不動産屋さんというイメージですね。今こうしてうかがっただけでも経験の豊かさが感じられます。やはりこれまで不動産業一筋でやってこられたのでしょうか?
戸谷 実はもともと音楽関係の仕事をしていたんですよ。高校卒業後、子ども向けのピアノ教室で講師をする傍ら、週末は大阪のホテルでブライダル演奏の仕事を請け負うなど、まさに音楽漬けの日々を送っていました。そんなある日、仕事帰りの電車の中で「立命館大学社会人入試第一期生募集」という吊り広告が目に飛び込んできたんです。「受けてみたいな」という気持ちが沸いてきて、30歳にして大学受験に挑みました。
濱中 音楽の仕事をされていたのも意外でしたが、30歳で大学を目指したというエピソードにさらに驚きました! なぜそのタイミングで大学に入ろうと思われたのでしょう?

濱中 安定していた音楽の仕事からシフトチェンジして、新たなチャレンジをするというのは、相当の勇気と覚悟がないとできないことだと思います。固定観念にとらわれない戸谷社長の姿勢に感銘を受けましたよ。不動産業界ではどのようにしてキャリアを積まれたのでしょうか?