プロフィール 北海道出身。学生起業家として活動した後に新聞販売業界へ。20年以上の経験を積み、会津若松市の販売所長に就任した。地域貢献を形にできる新聞配達所を目指し、柔軟な発想力を活かした数々の企画を運営。その後、未来を担う地域の子どもたちを応援することに着目し「しゅくだいカフェ」を立ち上げた。地域に密着した経営で、地元の人々からの信頼を集めている。【ホームページ】
「アイデアを形にすることが好き。それ以上に、子どもたちの笑顔を見ることが大好き」と熱く語るのは、株式会社ココロコーポレーションの竹重智代表取締役だ。20代で起業するも挫折。しかし、娘を男手ひとつで育て上げるため、新聞販売業界へ転身し、発想力を活かして、多彩な企画を実践している。その一つである「寺子屋キッズ21 しゅくだいカフェ」は、地域貢献型の新聞販売所の在り方として、業界に新たな可能性を示している。
学生起業家から、幼子を抱え新聞販売業界へ

インタビュアー 駒田徳広(野球解説者)
竹重 私は北海道出身で、地元の大学在学中に起業した実業家でした。イベント業をはじめ、さまざまな事業で成功したんですよ。しかし、不景気で事業が傾き、倒産しまして。2歳の娘を連れ、4ヶ月の車中生活を余儀なくされました。極寒の中、ふやかしたインスタントのカップ麺を娘と分け合ったこともあります。
駒田 そうでしたか・・・。お若い頃に、急転直下の人生を経験されたのですね。計り知れないほどご苦労をされたのでしょう。どのような経緯で、会津若松市にいらっしゃったのですか?
竹重 一人身の子連れを受け入れてくれる就職先を求めて、新聞配達業界にたどり着きまして。東京23区内の読売新聞販売店に居場所を見つけ、20年以上勤めました。あるとき、上役から会津若松店の所長に就くように勧められまして。これも縁だと思い、知り合いのいなかった会津若松市の販売所にやって来たんです。