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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

あかぬけた髪型と世界に 
誇るいやしの理容施術

 

日本人の器用さと技術力の高さ

 
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 僕たちが子どもの頃は、いわゆる町の床屋さんは身近な存在でした。でも今は、美容室がとても増えていますよね。
 
松永 やはり、若い人が見ると美容室のほうが華やかな印象がありますからね。逆に、町の床屋さんは年配の方が多く、若い人は入りづらい。そのため、理容師を目指す人が少なくなり、業界では人手不足に陥っています。
 
 そもそも理容師と美容師とでは何が違うのでしょう?
 
松永 どちらも似ていますね。しかし、日本の法律ではっきりと区別されています。例えば、髭剃りは理容師にしか認められていなかったり、美容師は男性にはパーマを伴わないカットができなかったりする規制がありました。でも、近年は美容師でも男性にカットのみを行うことが認められるなど、規制緩和もされています。けれども、法整備は不十分で非合理的。さらに、店長になるには管理者資格も必要になり、ハードルが高いのも人手不足の原因の1つだと考えています。
 
 昔は、男性は床屋さんで散髪するだけでした。でも、今は男性でも美容師さんにパーマやヘアカラーをしてもらう。髪型やニーズも多様化している現代では、法律も見直す必要がありますね。
 
松永 そのとおりです。例えばヨーロッパでは理容と美容の区別なく1つの免許で開業できます。また、アメリカではヘアカット、ヘアカラー、シェービング、パーマなど、種目別に免許があり、技術ごとに資格が取得できるので非常に合理的なんですよ。
 
 なるほど。海外ではニーズに合わせて自由に仕事ができると。
 
松永 ええ。しかし、技術力は日本が一番ですね。実はニューヨークの数ある高級美容室の中でも、一番人気は日本人美容師なんです。その理由は、日本人特有の器用さとセンスの良さにあります。もう1つの理由は、日本のハサミの性能も世界一であること。なぜかと言うと、伝統的な刃物職人が手作業でつくっているからです。
 
 そういえば、理容師さんのハサミはとても高級だとか。
 
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松永 私が使っているハサミも1本10万円ほどします。一般的なものとは切れ味が全然違いますよ。丁寧に使えば3000人くらいの髪を切っても、切れ味は落ちませんね。
 
 3000人も!? すごいですね!
 
松永 1ヶ月間に300人くらいはカットしますからね。そうなると約1年は持ちます。そして、1年経ったらメーカーに研ぎに出す。すると、また新品同様になるので、さらに長く使えるんです。
 
 それは素晴らしい! 理容師さんや美容師さんのスキルも、そしてハサミの性能も含め、日本の技術力の高さを改めて感じますね。