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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

新発見の『野ばら』で
クラシック音楽を浸透

 
 
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発見した知られざる『野ばら』をCDなどで発表している
杉田 それ以外に、未発見の曲があったということでしょうか。
 
土田 ええ。文献によると、154曲もの楽譜が存在することがわかりました。そこで私は、坂西先生がまとめた91曲以外の調査を始めました。そして、現在までに、新たに20曲の楽譜を収集しています。
 
杉田 独自の調査でそれだけの数を発見なさったなんて、素晴らしい業績だと思います。その『野ばら』は楽譜として入手したり、実際に聴いたりすることはできるのでしょうか。
 
土田 はい。「野ばらプロジェクト」の一環として「楽譜『野ばら』111曲集」を、さらに『野ばら』の演奏だけを収録した世界初の4枚組CDボックス、「『野ばら』111曲集」を発売しています。
 
 

作曲家ごとに異なる詩の解釈と曲調

 
杉田 それにしても、シューベルト以外が作曲した『野ばら』って、どのような曲なのかがとても気になります。きっと、曲調も様々なのでしょうね。
 
土田 そうなんです。あまり知られていないのですが、ベートーヴェンも『野ばら』を作曲しているんですよ。彼の『野ばら』はとても暗い印象で、明るく軽快なシューベルトの曲とは正反対です。きっとベートーヴェンは、ゲーテの詩を悲しみの面からとらえ、曲を書いたのだと思います。
 
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杉田 音楽家の個性によって、詩にも様々な解釈が生まれますよね。異なる曲を楽しめるのも、『野ばら』の大きな魅力と言えそうです。
 
土田 まさに、おっしゃる通りです。ゲーテの詩を読んだ音楽家が、それぞれに異なる解釈でイメージを広げ、創作していく。私が『野ばら』に魅せられた理由も、その奥深さにあります。
 
杉田 土田社長が特にお好きな曲は、誰が作曲したものなのでしょうか。
 
土田 個人的には、アルメニアのメリキヤンという作曲家の曲が好きですね。ベートーヴェンよりさらに重く、歴史に翻弄された民衆の叫びが感じられる曲調だと思います。「『野ばら』111曲集」は、このような様々な曲調の『野ばら』を集め、作曲家の意図にできる限り忠実に演奏したものを、収録してあります。
 
杉田 歴史的な背景もメロディーに反映される。そこがクラシック音楽の素晴らしいところですね。
 
 
 
 

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