B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

70年の歴史が築いた 
電解研磨の技術力

 

金属の表面を滑らかにする電解研磨

 
glay-s1top.jpg
石黒 社名にも含まれている電解研磨とは、一体どのような技術なのでしょうか?
 
石田 電解研磨は、電解槽に満たしたリン酸や硫酸を含む電解液に金属を入れ、直流電流を流し表面だけを溶解させる技術です。ステンレスやアルミなどをこの手法で研磨すると、表面の凹凸を溶かし滑らかにすることが可能になり、光沢が出るだけでなく、耐蝕性に優れた加工ができるんですよ。表面が滑らかになるということは不純物も付きにくくなり、また、表面にクロームが濃縮される不動態被膜が形成されるので錆びにくく、メンテナンスが楽になるというわけです。
 
石黒 なるほど。御社ではいつ頃から取り入れておられるのかも、気になるところです。
 
石田 1963年ですね。おじの工場で電解研磨加工をしておりましたので、そこで習いました。また、同時に事業所名を石田電解研磨に変更し、東京都足立区西新井本町の工場を建て替えました。さらに、今から36年前の1981年に現在地の埼玉県川口市に2階建ての新工場を稼働。その5年後には有限会社石田電解研磨工業所として法人化しました。その後も第2工場新設や本社移転、1995年には第1工場を建て替えて大型の電解槽を導入するなど、事業を少しずつ拡大し、現在に至ります。
 
石黒 主に、どのような用途の金属に利用されているのでしょう。
 
glay-s1top.jpg
石田 医薬品の錠剤のコンテナや洗浄槽、半導体、液晶などの製造装置ですね。生活に身近なところでは、そばを茹でるときに使うそば釜や製紙用スクリーンバスケットも電解研磨で加工しているんですよ。
 
石黒 そんなに身近なものにも技術が活かされているとは、驚きました! 電解研磨も導入して50年以上ということですし、加工する製品も、時代によって大きく変わってきたのでは?
 
石田 ええ。昔はパルプ工場や製紙工場で使われる、スクリーンバスケットが多かったですね。生産がとても追いつかず、完成するたびに工場のある北海道へ航空便で送るほどでしたよ。シャープの10世代液晶装置の試作品は、弊社で5セットほど。また、高エネルギー加速器研究機構へはパイプの加速管500本を真空チャンバーとして電解研磨をしました。
 
 
 
 

アーカイブ一覧

分野で選ぶ

バックナンバー

最新記事

話題の記事