B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

日本の伝統を未来へ
社寺仏閣の彫刻工房

 
 
glay-s1top.jpg
 最近は職人を目指す人が減り、熟練した技術が必要な業界はどこも、後継者を育成するのが難しくなっているようです。御社も大変ではないですか。
 
豊田 そうですね。弊社の仕事を手がける職人を育てるにはまず、社寺へ崇敬の念を持つ人が増えなければなりませんから、確かにそこは難しいです。でも、最近は「御朱印ブーム」などもあり、社寺仏閣に興味をもってお参りする人が少しずつ増えている印象があります。そういう方々に、弊社の仕事にも関心を持ってもらうことが大事でしょう。
 
 世代を超えて多くの人たちに日本の伝統文化に親しんでもらう取り組みができたらいいですね。
 
豊田 はい。そこで弊社では、仲間の職人たちと共に彫刻のワークショップを開催しているんです。いきなり作品を彫るのは難しいので、まずは私たちの作業を見て一緒に木を削る体験を楽しんでいただきます。
 
 それはいいなぁ。実際の作業を経験すると、普段とは違った視点で社寺を見ることができるようになりそうだ。
 
豊田 そうなんです。例えば本物の木の香りは、削って初めてわかるものなんですよ。ここにクスノキがあるので城さん削ってみませんか。
 
 ぜひ、やらせてください! ──なるほど、これは確かにいい匂いですね。心の底から、深い感動が湧いてきます!
 
豊田 前回のワークショップでは「祈る」をテーマに、体験をしていただきました。たくさんの方々から「木を削っていると、普段とは時間の流れが違うように感じた」という感想をいただけてよかったです。
 
glay-s1top.jpg
 その感想はたった今、木を削った僕にはよくわかります。豊田社長ら業界の方々の努力で社寺への興味が広がって、一人でも多くの方が彫刻に目を向けてくれるといいですね。ワークショップ以外にも取り組もうとしている活動があれば、ぜひ教えていただけますか。
 
豊田 観光で訪日する外国人向けの企画などもしてみたいですね。世界中の人に日本の文化を好きになってもらい、その伝統を支えているのは私たち職人だということを知っていただきたい。そのために今後も、様々な挑戦を続けようと思っています。
 
城 これからの取り組みにも、期待していますよ!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
完成品がお客様の手に渡ったとき、それを見た方の心の深い部分を揺さぶるような、エネルギーを与えられるものに仕上げるのが、私にとっての「仕事を楽しむ」です。そのためには手がける彫刻を受け継いだ、先人に対する尊敬の念と、自分の内から湧き出る情熱をどれだけ込められるかが大事ですね。
(豊田康業)
 

:: 企業情報 ::

有限会社豊田彫刻工房

本社
〒369-1224 埼玉県大里郡寄居町鉢形1476-2
アトリエ
〒369-1216 埼玉県大里郡寄居町富田3652

ホームページ
http://www.cho-koku.net/