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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 青森県出身。陸上選手として1977年の青森県国体出場を目指していたが、婿養子の話を受け、お見合いを経て結婚。埼玉県に移った。当時はお茶の知識がなかったが、元来の研究熱心な性格から製造から販売までノウハウを習得し、その後もお茶に関する様々な新商品を開発。全国津々浦々を旅しては地域の人々と交流し、その中で得たヒントを商品開発に活かしている。【ホームページ
 
 
 
埼玉県の特産品として知られる狭山茶は渋みや苦みが少なく、その味は静岡茶や宇治茶をしのぐとも言われる。人口減少や洋食文化の浸透で生産地間の競争が激しくなっている中で、狭山茶の新しいテイストを提供しているのが株式会社田畑園だ。高級煎茶をはじめ金粉入り紅茶やまかない茶、紅茶羊羹、紅茶アイスクリームなどの独自商品を開発するいっぽう、無農薬の茶栽培にも挑戦するなど、品質向上の取り組みにも力を注いでいる。
 
 
 

1世紀にわたってお茶を生産

 
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インタビュアー 伊藤つかさ(女優)
伊藤 田畑園さんは歴史のあるお茶屋さんだそうですね。沿革をご紹介ください。
 
田畑 当家の先祖が原野を拓いたのがおよそ320年前、江戸時代の頃と聞いています。それから数えると私で10代目になりますね。100年ほど前から茶葉の生産を始め、現在では3ヘクタールの茶畑があります。
 
伊藤 広大な茶畑ですね。それにしても、生産者の方がお店を持たれるのは珍しくありませんか?
 
田畑 はい。小売を始めた1973年当時は珍しかったようです。でも今は、狭山茶の産地には生産者が工場を持ち販売もする「自製自販」の業者が多いんですよ。最近では「6次産業」という言葉がよく使われていますが、この地域の農家は早くからそれに取り組んでいたわけですね。
 
伊藤 時代の最先端だ(笑)。田畑社長は幼い頃からお茶の栽培を手伝っておられたのでしょうか。
 
田畑 いえ、私は青森県の出身で、婿養子としてこちらに来たので、お茶のことはそれまで何も知りませんでした。
 
伊藤 意外ですね。すると、こちらに来られた当初は、仕事に慣れるまで苦労されましたでしょう。