B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 東京都出身。ニューヨークのアメリカンスクールを卒業して帰国後、羽田空港に5年間勤務。その後、両親の意思を引き継ぎ、汕頭鰻連が中国広東省で展開する鰻養殖・加工事業に携わり、2006年3月、日本での販売会社として(株)アイキューブを設立。代表取締役に就任した。2010年、増資に伴い(株)エスエムアイに社名変更。「安全・安心・安定・美味」の企業方針のもと、鰻加工食品の企画開発から店舗展開、インターネット通販など幅広いチャネルを通じ、自社ブランド「汕頭鰻(スワトーウナギ)」の浸透に取り組んでいる。
 
 
 
知られざるヒット商品として関東の流通店舗を席巻する中国産鰻ブランド 「汕頭鰻(スワトーウナギ)」。販売元である株式会社エスエムアイは 「安全・安心・安定・美味」 を方針に掲げ、実現のために模範的なまでの生産システムを構築しながら、代表取締役の小嶺文岳氏は 「何も説明しなくても、鰻を食べてもらえれば、当社のこだわりの全てが分かります」 と微笑む。この一言はニセモノには語れない。親子二代にわたって中国の大自然と向き合い、本物だけを見つめ続けてきた確かな自負が、「中国産」 食品のイメージを大きく変えていく。
 
 
 

親子二代で中国産鰻に取り組む

 
100324_k0135_g05.jpg
インタビュアー 川村ひかる(タレント)
川村 エスエムアイでは、安全で美味しい中国産鰻を全国に販売されているとのことですが、社長はどこかの鰻専門店か商社にお勤めになられていたのですか。
 
小嶺 いえ。社会に出てからは全日空の系列会社で羽田空港の接客係員をしていました。飛行機の定時運航のために、毎日額に汗して頑張っていた人間です。
 実は、私の父が沖縄で鰻の養殖に携わっていたのですが、スーパーの店頭に冷凍の蒲焼が並ぶようになってから、急速に拡大する需要に生産が追いつかなくなってしまったのですね。ただ、鰻の稚魚をシラスと呼びますが、これが中国大陸の海岸線なら大量に採れる。それで、ODA(政府開発援助)を活用して、海岸線に近い中国広東省汕頭(スワトー)地区に養鰻場を建設したのです。当社は親子二代で30年間、中国産鰻に関わっているんです。
 
川村 お父様が中国で開発に携わって養殖・加工された鰻を、小嶺社長が日本に輸入し、販売するスタイルなんですね。
 
小嶺 はい。当初はアイキューブという社名でスーパーやデパートなどに冷凍蒲焼を卸していましたが、現在は中国側と資本提携をしてエスエムアイに社名変更し、蒲焼以外にも、鰻加工食品の企画開発から店舗運営、インターネット通販まで、幅広いチャネルで展開しています。
 
川村 お客様の反応はいかがですか。
 
小嶺 それです。その質問を待っていました(笑)。川村さんがスーパーに鰻を買いに行くと、やはり国産の鰻を選んでしまうのではないですか。
 
川村 そうかもしれません。中国産と聞くと、どうしても一歩引いてしまうような・・・。
 
100324_k0135_ex02.jpg
小嶺 私はまずそれを払拭したいんです。餃子や野菜など中国産食品の様々な問題が噴出している中で、私たちの鰻だけは、ただの中国産という言葉では語られないようにしたい。
 国産鰻は、「愛知産」「静岡産」 と産地が問われるじゃないですか。ならば、私たちの鰻は立派な 「汕頭(スワトー)産」 です。大自然から湧き出る清らかな水で丹精込めて育て上げたブランド鰻です。その語り口でアピールを続けて、いつか商品表示の部分に 「中国(汕頭)産」 と書かれるようになったら、本当に嬉しいですね。