インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
川上 そうなんです。私は看護学校を卒業後、大学病院に勤務しました。ただ、当時は米国から新しい看護理論がどんどん入ってきていた時代でもあり、もっと深く学びたいという思いが強くなりまして。そこで思い切ってアメリカに留学し、現地で看護師として働いたんです。それから結婚して海外で長く生活したのち、子どもたちの教育面などを考慮して、再び日本で生活することになりました。海外で暮らす中で、医療や子育て、生活環境の違いを身をもって経験できたことは、今の私にとって大きな財産となっています。
亀山 日本と海外、両方の医療や生活環境を知っているからこその視点があるわけですか。看護師から鍼灸師に転身なさった理由についても教えてください。
川上 東洋医学における、自然治癒力を高めることで日常的な健康を目指すという考え方に共感したからですね。もちろん、西洋医学にも素晴らしい面がたくさんありますし、私自身もその中で学んできました。ただ、慢性的な不調や体質を改善し、普段から心身ともに健康的に生きるという部分を考えた時に、それまでとは異なるアプローチも必要なのではないかと感じるようになったんです。そこで東洋医学を学びたいと考え、帰国後に鍼灸の学校へ通いました。
亀山 西洋医学だけではフォローできない部分に対して、東洋医学も取り入れようと考えたわけですか。

亀山 身体の不調を改善するだけでなく、その人の生き方や生活の質までサポートするんですね。
川上 そうなんです。生活の質を高めることは、一人ひとりがその人らしく生きられる状態をつくることだと思います。そこで当院では全身調整、つまり心と身体の両面に寄り添い、生活の質も高めるトータルケアを基本としているんです。東洋医学では気の流れや身体全体のバランスを見ていきます。そこに看護師として学んできた西洋医学の知識も合わせながら、その方の状態に合った施術を行っていくんです。
