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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

筆を通して学びを広げる 心を育む書と教育の融合
書道家 木原彩麗

 
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インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
亀山 書道家の木原彩麗(きはら さいれい)さん。これまでに多くの作品を手がけたそうですね。
 
木原 作品制作のほか毛筆による企業の題字やロゴ、個人の花押(かおう)デザイン、子ども園での書き方講師、育児カリキュラムも提供しています。
 
亀山 花押というと、戦国武将が署名の代わりに使った“自分の印”のようなものですよね。
 
木原 ええ、歴代の総理大臣も公文書などに使っておられ、今も唯一無二の個人を表す象徴としてデザインされる方が増えています。印鑑や名刺、スーツの刺繍にも活用でき、ご依頼の方にはデータもお渡しします。花押は、自分の名前や思いを形にするもの。そのデザインを考える過程で、自分の歴史やルーツを見つめ直すきっかけにもなります。
 
亀山 伝統を今の時代に取り入れているのが素敵です。名刺やスーツに花押があしらわれていたら、印象に残るでしょうね。私も子どもに野球を教えているので、育児カリキュラムにも興味があります。
 
木原 私は以前、幼児教育プログラムの『家庭保育園』という教材と出会い、その後「七田式教育」で有名な七田眞先生の教室で『水からの伝言』という書籍から、言葉が人に与える影響を学んだんです。特に三歳までの親のかかわり方が大切で、親はつい感情的に怒ってしまいがちですが、言葉を少し変えるだけで子どもの表情や行動は驚くほど変わります。七田先生の「親が変われば子どもが変わる」という教えにも共感し、“四つのて”――愛情をかけて、手をかけて、言葉をかけて、ほめて育てる――を大切にしています。そうして子どもに寄り添うことで、自信や集中力が育ち、素直さや思いやりなど豊かな心も芽生えます。
 
亀山 私も野球の指導では、自分で考えて動けるようになることを何より大事にしています。押し付けではなく、認めて導くことで主体性が育つ。野球でも“心・技・体”の順に成長するのが理想で、書道と通じる部分を強く感じます。
 
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木原 まさに書も“道”です。字の形だけでなく、姿勢と呼吸を整え、集中力を高めてこそ良い線が生まれます。心が乱れれば線も乱れる。筆をとる前に心を整えることが大切です。字は心を映す鏡でもあり、子どもたちも書を通して自分を落ち着かせる力や思いやりの心を自然と育めます。
 
亀山 体を鍛えても最後に行きつくところは心。木原さんなら書を通じて“心・技・体”を育む新しい教育を実現できるはず。今後の挑戦を応援しています。
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
子どもを教える時間が一番楽しいですね。こちらが逆にエネルギーをもらっている感覚です。将来「あの先生と出会えてよかった」と思ってもらえたら本望です。その子の心に寄り添って考えることで、お互いに成長できる――そんなWin-Winな関係こそ、仕事の楽しさだと感じます。
(木原彩麗)
 

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